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遭遇戦

遭遇戦


今回の買い物は百合奈と宗助が家具売り場、そして母と平太そして朱里が家電製品売り場にいる。

祭日と言う事だが父は年末のプレゼンに向けまたもや休日返上で仕事が入っている、そして妹は本日某クラブのグラウンドを借りてサッカーの合同練習をしていると言う。


「後は寝具?」

「宗助君はどんなベッドが良いの?」

「俺はシングルサイズの鉄パイプ製でいいのだが…」


よくあるクイーンサイズのベッドには、何故か今でも違和感がある。

どうしてもベッドから落ちそうな予感がして好きになれないのだ、まあ一度も落ちたことは無いのだからいらぬ心配なのだが、そう感じてしまうのは仕方がない。

だから選ぶとしたらシングルサイズで壁にぴったり付けられる奴が良い。

真ん中にドンと置くようなベッドは遠慮させてもらいたい。


「百合ちゃんはどんなのが良いの?」

「え~聞きたい?」

「別に話したくないなら良いけど」

「ふつうの奴かな…」

「それって答えになっていないよね」

「もう~やだ~」真っ赤


何を想像したのかは分からないが多分少しHな想像でもしてのだろう、彼女が赤くなるとこちらまで意識してしまう。

(平常心平常心)


「あ 宗助君!」

「ン 国生さん なぜここに?」

「父と家具選びよ」

「あ、こないだの…」

「ちゃんとした挨拶はしてなかったわよね、国生アイリーンですよろしくね」

「木下百合奈です」

「宗助君も家具選び?」

「ああ今度引っ越すから、新しく買う予定なんだ」

「あ パパ!紹介がまだだったよね、うちの父です」

「マイネームイズモリソン・S・ウィリアム、ナイストゥミーチュー」

「マイネームイズソウスケロホウ、ユートゥー」

「もう パパ日本話せるんだから~」

「一応最初の挨拶は英語じゃないとね」


どうやら今度の土日の予定が本日に変更されてしまったようだが、これは予期せぬ出来事だった。


「そうか君が呂方宗助君か、なるほど娘が気に入ってしまうのは仕方ないな」

「な 何言ってるのよも~」真っ赤

「宗助君、私 お邪魔かな~」

「いや百合ちゃんがいないとどんどんこの親子に引きずられてしまうから、いてもらえるかな?」

「分かった絶対渡さないからね」

「いや別にそういう意味じゃないのだが」


そこからは百合ちゃんとアイリーン、俺とアイリーンパパに分かれて話をすることになった。

俺としては少し面倒な状況に頭が回らなくなりそうだが、どうやらアイリーンパパには特殊な能力が有りそうだ、今日それを少し探ろうと会話を誘導してみる。


「娘から君の話は聞かせてもらっているよ、メシアなんだって?」

「多分それはお嬢さんが抱いている願望ではと思います、僕自身はそんな風に思っていないですよ」

「それにしては落ち着いているね」

「そうでしょうか?」

「一つか…」

「相手の能力を知る能力?」


そいう言ったとたんモリソン氏は宗助から2メートルほど距離を取った。


「君は相手の能力が分かるのか!」

「違いますよ、分かると言うより多くのデータから瞬時に相手の考えを探るとでも言いましょうか…」

「初めてだ、一言で自分の能力を見破られたのは…」

「それと瞬間移動の能力も有りそうですね」

「ぐ……完敗だ」


目の前から一瞬で2メートル離れる事ができる人間、もしその速さで移動できるならその引力に引き寄せられて俺はよろけていただろう。

だが目の前の英国人が一瞬で移動したのにそれが無かった。


「秘密にしておいて欲しいのだが」

「もちろん誰にも話さないですよ」

「うちの娘が心を惹かれるわけだな…」

「あ~お父様私は特に彼女とお付き合いしようとは思いませんよ、できればずっとお友達でいたいとは思いますけどね」

「うちの娘が気に入らないのかね」

「そういう事ではないです、彼女は美しいしとても良い子ですだから慎重に付き合おうと思っているだけです」

「君とは今週末に会う予定でいたのだが、もう少し予定を早めてもよさそうだな」

「何のことですか?」

「UKの本部に連れて行こうと思ってね」

「僕をですか?」

「UKのサバイバー本部からそういう指令が来ているのだよ」

「やっぱりそうなりましたか」

「来てくれないか?」

「行っても良いですが、今は色々としなければいけないことが有るので、行けるとしても来月の終わりになりますが、それでもよろしければ」

「できれば早い方が良いのだがね」

「ならばUKのサバイバーの中に戦闘力の高い方はいませんか?」


宗助としては仲間になるかならないかに関わらず、戦闘能力の高い超能力者の数は知っておきたいところだ。

賛同してもらえればそのまま仲間になってもらう、仲間にならなくても危険度の高い能力者の居場所が分かれば何かあった時の対処もしやすいと言った所だ。


「それを話すと言う事は君には仲間になってもらうと言う事になるのだが?」

「そうですよね、今僕は非常に危険な状況に首を突っ込もうとしています」

「危険な?」

【宗助様話されますか?】

【ああ多分彼はうすうす感ずいている、僕が多重能力者だと言う事を】

「ここから100万光年離れた所に惑星リズRIZと言う星が有ります、宇宙人はそこから宇宙戦艦を使い地球を侵略しようとして今回失敗しました」

「惑星RIZ?宇宙人が失敗した!」

「という話ですが信用してくれますか?」

「UKにも10隻の宇宙戦艦が飛来し私の国にも大きな損害が出た、君はその宇宙戦艦の出所を知っているのか?」

「知っています」

「それでか、娘が君をメシアだと言ったのは」

「たまたまですよ、宇宙戦艦のマザーコンピューターをハッキングして指令を書き換えることに成功したんです、その時にどこから来たのかという情報を得る事が出来ました」

「本当だとしたら尚更UKに招待しないといけなくなるな…」

「その前にこちらの話を聞いてもらうのが先になると思いますけどね」

「え?それはどういう意味だ?」

「だから惑星リズへ行ってその星を無効化する話です」

「ちょっと待て、そこから先の話はここじゃまずい」

「あ~スパイでしょうか?」

「分かるかね」

「ええ、やたら英国系の外国人が多いですね」

「すまない、半分はボディーガードだが半分は…」

「2重スパイ」

「今日はこのぐらいにしてまた来週続きをお話ししよう、うちの娘をよろしく頼むよ呂方君」


切り返しがうまい、もしかしたら音声遮断のような能力も持っているのではないだろうか。

今までの話でさえ漏れるとまずいのだがその話を俺が初めても制止することはしなかったが。

そこから外部の音がかなり小さくなった気がする。

中々UKのサバイバーも侮れなさそうだ。


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