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初めてのLAその前に

初めてのLAその前に


岩田陸尉から渡米の日程がメールされて来た、11月の18日(金)から20日(日)の3日間。

正確には17日の午後7時からの予定、そして岩田陸尉の753の日が21日(大安)と言う事でかなりタイトな時間割となった。

俺は翌日学校にお休みの届け出を出しておいた、その理由は国交の為と書いたが。

理由を話して少し驚かれたが、自衛隊の方からも何度か学校には話が来ていたようで、すんなり問題なく二日間臨時欠席の申請書は通った。

まあ日頃の授業態度も悪いわけじゃないし無断欠席もない、但しこの夏の最後に事故で入院したため1週間分出席日数が足りないと言う事になっている。

もし中間テストや期末で悪い点数を取るとそこに響いてくるのは確実なので、こういうお休みのための申請書を書いておくのは面倒だが忘れないようにしなければ。


【出発の日が17日の夜8時か、向こうへ着くのは日本の朝6時だが向こうではまだ17日の午後2時到着か】

【時差ですね】

【ああ、飛行機の中では寝てしまうと思うけど】

【岩田陸尉と三田陸尉も同行するようです】

【と言う事は、高月さんは居残りか】

【呂方家の監視という線が濃厚ですね、他にも数名宇宙人対策班に所属している隊員を見かけましたから、高月准尉が居残りになるとは限りません】

【そうなんだ】

【はい、それと内閣調査室からも総務省に対して警備を打診しているようです】

【総務省?】

【要するに警視庁です】


総務省から今回の事件に対しての対応策が発表された、基本的には防衛省が主に役割を担う形になるが。

USAでの宇宙人襲来事件を映像で見てしまっては通常の警察官では到底対応できるとは思えない、そうなれば自衛隊の宇宙人対策班のような部署を警視庁でも編成することは考えられる。

宗助をめぐる転移装置のデータを保全する役割は、徐々に防衛省傘下の自衛隊のみではカバーしきれない状態になってきているのは明らかだ。

自衛隊側で把握した情報でもCN(中国)が動き出しており、その動きはRUロシアへと流されて行くだろう。

西側はUSAだけでなくUKイングランドさらにFRフランスまでもが動き始めているのではという噂も流れ始めた。

今後惑星間転移装置が出来上がれば、何か国が動き出すか想像すらできない。


「それじゃあ来週末はお休みするのね」

「ああどうしてもって言われちゃったからね」

「いいな~私も一度LAには行ってみたい」

「もしかしてDL?」

「それもだけど」

「今回は遊びじゃないから残念ながらDLのお土産は無いと思うよ」

「ううんそれは分かってる、それよりもハリウッドやブロードウェイには行ってみたいから」

「そうなんだ」

「でも今日はどうしたの?」

「えっ前に言ってたじゃない、勉強一緒にしようって」

「それは言ってたけど…」


目の前には風呂から上がり頭にターバンを巻いたような百合奈が、しかも彼女の部屋で俺と百合奈は向き合っており、目の前のテーブルには本来の理由となる国語の教科書とテキストが置かれている。

同級生が聞いたら腰を抜かしそうなうらやましすぎるシチュエーション、時たま彼女が眼鏡をかけなおすたびにパジャマの袖からいい香りが流れて来る。

勿論パジャマのボタンはしっかり掛けられており、胸元から柔肌が覗くと言う事は無い。

だがそこには普段見慣れていない同級生の姿、肌はうっすらピンクに染まり初々しい恥じらいを見せてくれる。


【鹵獲しますか?】

【リリーさんそれはふざけてますよね】

【もちろんです、奥手なご主人に少しでもより良い進展を促すことが私の使命だと思われます】

【…俺の心には今悪魔と天使が同居している、だがそれは彼女がどこまで進めたいのかにもよるよ】

【もちろん無理強いするようなことが良い結果を導き出だすことは無いでしょう、ですがタイミングを見失っては釣れる魚も逃がしてしまいます】

【言われなくても分かってるよ】


高校2年未だ彼女はいない、いやできそうな感じまでは来ているのだろう。

だがこれ以上進められるほど俺のハートはロボ化されていないようだ、これは確実に父からの遺伝だな。

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