オークション
オークション
3体の30センチフィギュアにロボ化を設定し統括をAIリリーに任せることにした。
アーバンをアイリーンにルミナスを百合奈に、コバルトはAIリリーの補佐にしておく、このことは母にも伝えておいた。
【母さん相談が有るんだけど】
【え なに何?】
【うれしそうだね】
【だって~私に相談ってことは自分では対応できなくなってきたってことでしょ?】
【あ~まあそうかもしれない…】
【それで、何をすればいいの?】
【まず一つは仲間を増やしたことを伝えておくね】
【仲間と言うと、人間?それともフィギュアかな?】
【フィギュアの方】
【ふ~ん、確かにそうしないといけない状況が増えてくるかもね】
【それで30センチフィギュア3体にロボ化設定しておいたから】
【そうなのね ふむふむ 後は?】
【母さん確定申告ってどうやるのか分かる?】
【あ~じゃあ宗ちゃんも私の専属税理士に頼んじゃいましょう、それが良いわ】
【お金かかるんじゃないの?】
【かかるわよ、でもその分確実だし、全部やってくれるから丸投げできるし】
【そうなの?】
【そうよ、まるっきり全部と言うわけじゃないけどね肝心なところはちゃんと指示してあげれば脱税なんてことにはならないから】
【分かったそっちは母さんに任せるよ】
【任せなさい! それでいくら収入が入りそうなの?】
【この2か月で300万入金してる】
【すごいじゃない!でも無駄に使わないようにしないといけないわよ】
【それは分かっているけど、今後のためにしないといけない事にはお金を使うから】
【あ~フィギュアね、じゃあそっちは私が購入したことにしちゃいましょう】
【もしかして必要経費?】
【そうよ作家ですものイメージを浮かばせるためには必要なことも有るわ】
【確かに…】
【じゃあ領収書はDORIMI(有)で出しておいて、そうちゃんをうちの社員にしておくから】
【え?社員?】
【そうよ有限会社と言っても社員はいないからそうちゃんが最初の社員かな】
有限会社には設立に300万円かかる、個人経営のお店では福利厚生や各種社員の健康保険や年金などの控除が少ない。
会社組織にすれば国からの補助も下りるし何かするときのマイナス面を補う事もできる。
但しその分ちゃんと経営して行かないと後が大変なんだけどね。
母は会社組織にすると同時に稼いだお金をそうやって賢く節税していたのだ。
まあすべては税金をただ取られることへの疑問から出た事みたいだが、それには税に詳しい人を雇うのは必然と言う事で兄の経営する会社の顧問税理士にお願いしているらしい。
勿論兄の不動産会社にもちゃんと税理担当者がいて、普段の税の問題はその人がしている。
確定申告時にはその人だけでは足りなくなるので外注として税理事務所とも契約していると言う形だ。
まあ税の話は俺には難しいので丸投げできればその方が楽だ、AIリリーを使えば計算だけはできるが、そうなるといち 高校生が全部一人でやっていると言う事になるのも問題になってくるのでそれで又注目を浴びるのは極力避けたい。
周辺から奇異の目を少なくするのにはやはり普通にどうすれば良いのかも考えておかなければいけない。
【それじゃあ新しく手に入れたフィギュアが有ったらあとで領収書を回してね】
【うん、分かった】
これでお金の問題は解消しそうだが、学生のうちに社員と言う肩書もなんとなく違和感たっぷりなのは否めない。
(と言う事は一度お国から振り込まれるお金を直接俺の通帳に振り込んでもらうより母の会社へと入金してもらう方が良いのかな?今度岩田さんにも相談してみよう。)
【宗助様】
【どうしたリリー】
【30センチボルドーリリーを落札できました】
【マジ!】
【17万4千円です】
「オッシャー!」
思わずガッツポーズをしてしまった。
【どうしたの?】
【あ ごめんフィギュアが1体手に入ったから思わず声出ちゃったよ】
【あまりはめ外さないようにねフフフ】母
【分かった気を付けるよ…】
その後3体とも競り落とすことができ合わせて46万円、金額としては安い方だと思っている。
3体とも状態はとてもよく、もちろん箱もついている。




