USAのエージェント
USAのエージェント
結局外にいた3人も宗助とリリーの手により無力化されここでの出来事は全て忘れさせることになった、データを消すことなどロボ化してしまえば簡単。
さらに2度と誘拐などという仕事を受けないと言う正義の心を植え込めば、彼らはこの任務からは外される。
夜12時、彼らが帰った後で岩田陸尉へ電話を掛けると、すぐに返事が返ってきた。
『夜分遅くすみません』
『どうしたんだ?』
『先ほどUSAの諜報部からエージェントが僕をさらいに来たんですが』
『なんだって!』
『声が大きすぎます、落ち着いて下さい』
『で、君は大丈夫なのか?』
『はい彼らのハッキングをハッキング仕返しましたから』
『あ~そういう手が使えるのか、すごいな~』
『めちゃパニクッてましたよ』笑
『だが又来るんじゃないのか』
『はいそう思います』
『何とかしないといけないな…』
『それなんですが、一度あちらのトップと話し合えませんか?』
『う~ん』
岩田陸尉は陸自の幹部とはいえ位はさほど上とは言えない、直接の上司である幕僚長クラスならばすぐにでも首相と相談できるが、彼の場合一人 間を介さないと宗助の身の安全を確保するための道筋を作ることができない。
『分かったすぐに上に掛け合ってみる』
『お願いします、それから相手方に美味しい話があると揺さぶってみてください』
『美味しい話?アプリの事か?』
『いいえそれ以上の話です、例えば宇宙人が開拓した他の星の座標とか、人工子宮の機械化とかです』
『…もしかして惑星間転移装置だけでは無かったのかい?』
『むしろそれだけだったと言う方がおかしな話ではと思いますが』
『宗助君、その力は使う所を間違えないでくれるか?』
『僕は正義を信じていますよ』
『分かった僕は君の味方だ、上に掛け合ってみる』
『ありがとうございます』
今は岩田陸尉も宇宙人対策部隊の全権を任せられており、その内容も国家間クラスの情報となれば話は違ってくる。
この時間はすでに遅いこともあり幹部クラスの幕僚長も就寝中かもしれない、そこで彼はホットラインを留守電入力にして言葉を残すことにした。
『岩田です本日呂方宗助君から緊急電話が有り彼が今夜USAの諜報部エージェントにさらわれかけたと言う電話をもらいました、その対応をするためお電話を記録します、一つ宗助君から依頼が有ります彼をUSAのトップと話してもらう場を設けていただけませんでしょうか?彼は惑星間転移装置のほかにも宇宙人のデータを所持しているようで交渉にそのデータを使っっても良いと言う事です、夜分遅くすみません、早急に対応をお願いいたします』
(音声情報として保存されました)
後は幕僚長がこの留守電を早く聞いてくれることを願うしかない。