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もしも強さを数字で見ることができたなら  作者: 角刈りチーズ
第3章:帝国戦争編
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第15話:反乱の始まり

ジャックSide


ガイアを含めた反乱軍メンバー総員が奴隷区に集結した。

我々一族が虐げ続けられた場所、反乱の開始を告げるには最適な場所だった。


「今までよく耐えてきた同胞よ!この長く苦しい支配は今日で最後にしよう!我々は自由をつかみ取るのだ!今こそ帝国を討つとき!立ち上がれ!」


ガイアからの檄にうおおぉぉ!っと地鳴りのような歓声が起こる。

各々が武器を取り、城へ向けて進軍を開始する。

しかし、奴隷区を抜ける前に衛兵がやってきていた。

恐ろしいほどの察知速度である。

今まで多くの反乱因子がつぶされてきたのも、帝国衛兵の情報戦の強さにあった。


「お前たちが反乱を企てているのはわかっている!完全に迎え撃つ準備は出来ているぞ!死にたくないものはすぐに武器を置け!」


衛兵長が叫ぶ。

普段の反乱なら迷いが出るものもいたかもしれない。

しかし、今回は勝手が違った。

それは反乱軍リーダーのガイアのカリスマ性と人望、そして王国からの救援、すなわちレイアたちの救援だった。

この千載一遇のチャンスを逃してはいけない、その思いが反乱軍の結束を高めていた。

誰もが武器を置かずに、衛兵たちをにらみつける。


「・・・それがお前たちの答えなのだな。衛兵、構え!」


衛兵が一斉に武器を取る。


「反乱因子を叩き潰すのだ!」

「突撃!帝国を討ちほろぼせぇ!」


地鳴りのような雄たけびと共に、両軍がぶつかり合った。


「はああぁ!」


ガイアが大きな斧を振り回す。

一振りごとに衛兵数人の首が飛ぶ。

先ほど投降を促した衛兵長など、当の昔に倒されていた。


「はぁっ!せい!うらぁ!」


ジャックのひっかきや蹴りもどんどん衛兵を倒していく。

リザードマンの身体能力の高さは伊達ではない。

ただし、弱点もあった。


「放て!」


号令と共に衛兵の一団から火球の山が降り注ぐ。


「ぎやあぁ!」

「ぐわぁ!」


悲鳴と共に反乱軍のものが次々倒れていく。

リザードマンは高い身体能力を持つ反面、魔法耐性はからっきしであった。

弱い火球であっても、甚大なダメージを受けることになるのだ。

(あの一団は厄介だな。)

ジャックは先ほど魔法を放った一団に向けて突進していく。

道を阻む衛兵を次々なぎ倒していった。

衛兵の塊を抜け、魔法を放っていた一団の前に躍り出る。


「バカめ!格好の的だ!撃て!」


ジャックに向けて火球が一気に飛んでいく。


「うぐうぅ!」


ジャックからぐぐもった声がでる。

(こんな痛み、これまでに比べたら大したものではない!)


「があぁ!」


ジャックは多量に火球を浴びても、そのまま衛兵に殴り掛かった。


「な、なんだこいつ!?」


彼は根性のみで魔法に立ち向かっていた。

ダメージは甚大だった。

しかし、反乱軍に参加すると決めたときから、当の昔に自分の命は捧げていた。

死ぬ以外立ち止まるつもりなど毛頭なかった。

彼を奮い立たせるのは、今まで死んでいった同胞たちの思いである。


「この程度の魔法で我々は止まることなどない!者ども私に続け!」

「・・・っ!ジャックさん!」


リザードマンたちの士気は一段と高まった。

ガイアとジャックの活躍によって、反乱軍の勢いは増していく。

しかし、それも順調にはいかないものだった。


「これは!?」

「嫌な奴が出てきたな。」


ガイアとジャックが異変をすぐに察知した。

その直後、バァン!という音とともに反乱軍の一団が吹き飛ばされる。


「随分好き勝手暴れているみたいだな~お前たち。」


声の主はリザードマンである。

ジャックも大きいが、それよりもさらに一回り大きなリザードマンで、ガイアに負けず劣らずな肉体をしている。

ただ、鱗の色が普通のリザードマンとは違って紫になっていた。


「その見た目・・・お前ボーガンなのか・・・」

「おうよ!久しぶりだなお前ら。」


リザードマンはみな階級が低く、奴隷扱いになる。

だが、このボーガンという男は違った。

戦闘の実力が高いところに加えて、圧倒的な利己主義だったのだ。

金に貪欲で、金さえもらえるのならば手段や方法は問わなかった。

その姿勢は瞬く間に噂になり、大臣のクレイが目を付けた。

大金を積み、自分の駒にしたのだ。

ボーガンはいとも簡単に同胞を裏切った。

以来、大臣の汚れ仕事専門になった。


「貴様この期に及んでまだ帝国側なのか!」

「お前は相変わらず硬いなジャック。いいか、帝国は最高だぜ。好き勝手暴れて金はたんまりくれる。そして金さえ見せりゃ、奴隷であろうと多くに人間どもは手のひらを返してくる。みじめな奴らだぜ。そうやって従わせるのが・・・たまらないぜ。」

「・・・もうこいつには何を言っても無駄だ。ここで切り捨てる。」

「ガイア、お前にはこの傷の借りがあるからな。ここで殺してやるよ。」


そういいながらボーガンは胸についた傷跡をたたく。

ボーガンは元々ジャックと一緒に反乱軍のサブリーダーだった。

2人でガイアを支えていた。

しかし、ある時ボーガンとガイアの意見がぶつかった。

過激派のボーガンに対して、ガイアは機が熟すまでは力を蓄えるべきだと考えていた。

二人の意見は結局平行線のまま続き・・・最後には決闘となった。

勝ったのはもちろんガイアだ。

ボーガンはコテンパンにされ、大きな傷を負ったまま反乱軍を去っていった。

帝国側にリザードマンがいる、そんな知らせを聞いたのはそれからしばらくしてからだった。


「おれぁ帝国についてさらに強くなったんだ。見てみろよこのパワー!たまらねぇぜ。今ならお前なんざぶち殺してやれる。」

「外道の力に手を染めたか。愚か者め。」

「好きに言ってろ。てめぇもガイアぶっ殺した後・・・同じく殺してやるぜぇ!」


ボーガンが思いっきり飛びかかってくる。

(早い!)

だが次の瞬間ガイアが目の前に移動したかと思うと、ドン!という音とともにボーガンが後方に飛ばされていき、衛兵の軍団に直撃した。


「くっ!」

「ふん!本気を出さなかったのはお前だけではない。今度は仲間ではなく、敵として戦うのだ。悪いが手加減なしだ。」

「が、ガイアさん!」

「ガイアてめぇぇぇ!」


ボーガンはすぐに起き上がり先ほど以上に鋭く飛びかかる。

ガイアも持っている斧で応戦する。

爪を斧で弾くのでギィン!と剣のように鋭い音が鳴る。


「何をしているジャック!ここは私に任せて先にいけ!そのためのサブだろ!」

「!?」


ガイアに言われた瞬間ハッとした。

そしてボーガンにかき乱されていた自分自身を恥じた。

(大局を見失うな。今の私の仕事を全うする!)


「皆の者、衛兵を蹴散らし進むぞ!私に続け!」


うおぉぉ!という雄たけびと共に、ジャックは反乱軍を連れて先に進んでいく。


「行かせるかぁ!」

「甘い!」


ボーガンが阻止しようと意識をむけるが、ガイアがすぐさまそれに反応して阻止する。


「ちっ!」

「帝国に改造されて多少は強くなったようだが、お前にそんな余裕はないぞ。」

「・・・っ!この野郎ぉぉぉ!」

反乱軍サイドの話ですが、大事なメンバーがいますのであんまり軽くはいきません。

ただ、主人公ではないので長引かせもしない予定です。

次でこっちサイドは決着つけたいなと思っています。

うまくいかなかったら、どこかと一緒にして1話にするかもしれません。

具体的に考えてはいますが、実際に書き出すと変更する部分ありますんで、臨機応変にいかせていただきます。


ボーガンは本当にくずなんで、ボロボロに負けてほしいと思ってます。

戦闘描写書くのも遠慮したいぐらいにくずにしたいです。

金がすべてなんです、このキャラ。

反乱軍にいたときから人望0なんです。

そういうイメージでお願いします。


今回も読んでくださった方々ありがとうございました。

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