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もしも強さを数字で見ることができたなら  作者: 角刈りチーズ
第1章:ランキング獲得編
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第3話:特別なタイミング

師匠にコテンパンに負けてしょぼくれていると、思わぬ一言が飛んできた。


「レンにガードを使わせるなんて、レイアも成長したわね。」

「え!?」


ダリアさんの一言に飛び起きて師匠の顔を見た。

なんともバツの悪そうな顔をしていた。


「最後の一撃はいい判断だったわ。内心あれ慌ててたわよ。レンが闘気を扱えなければ、一本だったわね。

これが闘気と身体強化の差よ、自分の体を強化するだけじゃないの、闘気は。」


ニッコリとこれまで見たことないぐらいの素敵な笑みだった。

(私の一撃をガードした鞘は闘気をまとっていたのか。)

身を持って実感出来た差。

だから、師匠は体に纏うというイメージで話していたのか。

私の体内に循環させる方法では気づかないわけだ。


「まあ闘気を纏ってなかったら、鞘が切られてただろうね。」


師匠はやられてしまったと笑いながら言った。

今までの訓練を思い返すと、師匠は私の攻撃を弾いたり、受け流したりしていたように思う。

よくよく考えると、まともに正面からしっかりガードしたのは初めてだった。


「私・・・強くなれてるってこと?」

「・・・?何を当たり前なことを。学校でもほとんど負けなかっただろ?今のお前は並の大人よりも強いよ。試験なんて余裕だろ〰」

「あんまり油断するようなことを吹き込むんじゃないの!だが、本当に試験の合格は何も心配してないよ。レイアの実力は私達が保証するわ。」


師匠とダリアの言葉に今度は嬉しくて、涙をこぼした。

別に普段褒めてもらえてないわけじゃない。

それでも、今日はどこか特別な気分だった。



その夜、私が寝静まった後のリビングにて。


「まさか本当にガードさせてくるとはな〰ダリアの教えがいいんだな。」

「それは嫌味?」

「まさか!ありがたいなと思って感謝の気持ちで話してるよ。」


ヘラヘラと笑うレンの姿に、私はまともに取り合う気をなくした。

本当にこの男はいつもこうだ。

だが、それが嫌だという気持ちも薄れてる。

随分と長く一緒にいるせいで、それが当たり前の姿になっている。

ない方が寂しい、むしろそう思っている。


「いよいよあの子も独り立ちか。パパは寂しいんじゃない?」

「その呼び方は流石にやめてよ。流石に恥ずかしいよ。そりゃそういうつもりで保護したけどさ・・・」

「フフフ」


普段おちゃらけてるのに、真っ赤な朝顔で抗議する顔に思わず笑みが溢れる。

きっちり仕返しもしないと気がすまなくなってる、これもまた長くともにいる中での変化だ。


「あの子が出ていったら、その後はどうして過ごそうか。なんかこの10年は久々に濃厚だった気がするわ・・・」

「そのことなんだけど、ちょいと相談があるんだわダリアさん。」

「・・・なに?」


これは嫌な予感がする。


「実は古い友人からこんな手紙をもらってね。二人でしばらく旅行なんてのも良いかなって思うんだわ、おれ。」


レンの懐から出された手紙には、よくよく見慣れた紋章が刻んであった。

私が大嫌いなところからの手紙だ。

「ほら、読んで。」と無理やり私に持たせてくる。

中身を確認すると、予想通りの相手から予想外の話が書かれていた。


「これ・・・10年前の戦争で魔族とはケリがついたんじゃないの?」

「ん〰おれもそう思ってたんだけど、まだまだそうは思ってない人も多いみたいなんだわ。」

「500年経っても、人も魔族も変わらないのね。いい意味でも悪い意味でも。

ゆっくり休暇って感じではなさそうね。」

「そんなことはないさ!初日は間違いなく歓迎と再会の宴だ。」

「あなたは私の実家をなんだと思ってるの・・・」


私は父からの手紙を読み返した。

(魔族の根城ね・・・今まで良かったことの試しがないわ。それに私宛じゃなくてレン宛ってところがまた・・・良くないことに発展しなければいいけど。)


私達は少しの不安を抱えながらも、それをレイアに悟られないように送り出した。

ちょっと短いですが、切りよく進めることができるタイミングなのと、膨らませ方が私の中で自然ではないなと感じたので公開しました。

これ以上は無駄にだらけるような、そんな気がしました。

すでにそうだといわれると、私個人の判断基準とのギャップだと思っていただけると幸いです。


次回からは「仲間」と設定している人間に会わせていきたいと思っています。

仲間との掛け合いは今後小説全体の流れや質をかなり左右すると思うので、会話の言葉選びを慎重にする予定です。

大事なのはそれを小説全体で継続するってことなんですよね・・・

それも実際に構成を練ってるだけでは思いつかない悩みだと思いますので、実際に書くという挑戦をして良かったなと思います。


自分の小説は結構頻繁に読み返していて、誤字はもちろんですが、話し方とか言い回しの訂正は適宜行っています。

追いついていなかったら申し訳ないですが、今はとにかく不安な気持ちが強いので周回回数は多いと思ってます。


今回も目を通すだけでも見てくださった方々、ありがとうございました。

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