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もしも強さを数字で見ることができたなら  作者: 角刈りチーズ
第3章:帝国戦争編
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第4話:成功のためのピース

「理由は聞いてもいいのかなジム=ターナーよ。」

「構いませんし、作戦の概要自体は理解できます。ただ、いくら反乱軍が強くても、現状帝国を倒せていません。つまり、勝てない要因があるということです。それを我々3人が言ったところで覆せるとは思えません。それに、気づかれなければいいですが、気づかれたとき、どうやって帝国最強の騎士 ブリッツ=ライトに勝つんですか?彼はランキング4位ですよ?」


ブリッツ=ライト、ハルジオン帝国最強の騎士であり、ランキング4位の猛者だ。

ジョシュアさんの強さを先日実感したばかり、それよりも強いであろう彼に我々3人が勝つなど到底不可能だった。


「ふふふふ・・・ハッハッハッハ!」

「へ?」


突然ゴア王が笑い出した。

(え?どこが笑いどころだったの?)

私たち3人はぽかんとしている。

ほかの誰もそんな表情の人はいない。


「いや~すまんすまん。ジム=ターナーの懸念は当然の意見だ。それをこの場で言って反論してくるかどうか、すまんが試させてもらったのでな。やはりローエン、君の予想通りであったな。」

「だから言ったでしょう、この3人であれば大丈夫だと。」

「初めからだれも疑ってなどいないさ。」


皆がうなずいている。

(試した?・・・もしかしてこのジムが反論することも予定通りってこと?)

もう私にはついていけない世界だった・・・


「正直いい気分ではないですね。説明していただけますか?」

「王からの特命であろうと、ここで冷静にこの特命の危険性、自分たちの実力を冷静に測れるかどうか、それが見たかったのでね。ジム君、君ならきちんと判断できると思っていましたよ。」


ローエン宰相は今まで見たことないぐらいにはっきりとした笑顔をこちらに向けていた。


「この特命は先ほどのジム=ターナーからの指摘のような危険性があります。だからこそ、冷静に判断できる能力が現場でも相当必要になります。その能力は、今彼自身が証明してくれたでしょう。では、本作戦の要に入ります。ブリッツ=ライトを倒すため、彼に勝てる人物を同行させます。」

「だから、私を呼んだってことなんだね。」

「「!?」」


急に後ろから声がした。

ばっと振り返ると、そこにはリザードマンの女性が一人立っていた。

なかなか露出度が高い服装で、ぱっと見は人間とそんなに変わらない。

しかし、しっぽが生えており、ところどころ鱗が見えている。

そして瞳は美しい黄色をしていた。

(見たことない人だけど・・・誰?)


「おっと、自己紹介しないと顔見たことない人も多かったね。私の名前はキーラ!ランキング3位でフリーの賞金稼ぎをさせてもらってる。以後よろしく!」

「・・・えぇぇ!キーラさんってリザードマンだったんですか!?」

「そうだよ。普段顔を出したりしてないから知らない人の方が多いけどね。」


私はまた大きな声を出してしまった。

ただ、この場にいる面々も知らない人が多かったようで、少しざわついている。

ローエン宰相が場を落ち着かせる。


「はい皆さん落ち着いて。さてジム君、これが君の懸念への答えです。キーラはどこの国にも所属していません。顔もほとんどさらさない、いわば謎の人物。一緒に帝国に潜入するのはうってつけの人物でしょう。そしてキーラ、ここに来てくれたということは、この作戦に参加してくれるということですね?」

「おいおい、決めつけるなよ。直接断りに来たかもしれないだろ?」

「断るんですか?」

「いいや、受ける。」

「ほらやっぱり。」

「だが、お前からの手紙だけだったら来なかったさ。」


そういいながらキーラさんはわたしにウインクしてきた。

(え・・・私初めて会ったと思ってるけど・・・え?)


「ふむ・・・まあ参加してくれるのであればいいでしょう。これで帝国へ潜入するメンバーは揃いましたね。そして確実な勝利のためにもう一つ。4人には帝国へ直行せずエルフの国 エールラインへ行ってもらいます。そこでエルフの祝福を受けてください。エールラインから帝国へ遠回りですが、移動はバッカスに頼めば大丈夫です。」

「・・・エルフの祝福?ジム知ってる?」

「本で読んだことがある。・・・伝説上のものだと思っていたけどね。簡単に言うと受けると強くなれるらしい、特に魔法能力の向上が見込めると。ただ、誰もかれもが受けられるものではないし、準備も必要なものらしいけどね。」


(サクラにはすごく丁寧に説明するじゃん!まあ私も知らなかったから、ありがたい説明だったんだけどね。)


「まあ大きな認識の差異はないようですから大丈夫でしょう。」


ローエン宰相がそういいながら小さく笑った。

今度の笑顔は・・・すごく不適だった。


「バッカスにはこの手紙を渡してください。そうすればすべて伝わります。」

「え、その・・・バッカス王はどこまでこの作戦をご存じなんですか?」

「この手紙で初めて知るんですよ。」


そういってまたローエン宰相は笑った。

もうこの人の笑顔が怖い。


「大丈夫ですよ、この手紙さえ渡したらね。さあ、時間が惜しいです!全員急いで行動を開始しましょう!」

「みな危険な作戦だが、成功できると信じている。頼んだぞ。」


こうして帝国を討つための作戦が開始された。

出したかったキャラをようやく出すことができました。

キーラです。

キーラは名前これだけで、=以降の部分はありません。

これも理由後で出てきますので、気長にお待ちください。

ちなみに今後出てくるドワーフにも=以降はありません。

これでわかる人もいるかもしれませんね・・・


キーラは個人的にこの小説を書き始めたかなり初期から想定していたキャラです。

リザードマンをどこまでトカゲにするのかって問題はあるんですが、トカゲが二足歩行するのは避けました。

あくまでもほぼ人間のように見えるのが、この物語のリザードマンです。

しっぽはありますし、鱗もあるんですが、そこまで全身鱗ではない感じです。

第3章では結構しっかりと戦ってもらう役になります。

思い描くように活躍させられるよう、頑張ります。


今回も読んでくださった方々ありがとうございました。

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