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愚痴、時々受け売り知識のエッセイ書いてみた

じょじょで奇妙な警備員の仕事

作者: 御丹斬リ丸

この物語はフィクションです。

偶然ながら自分の考えた美術展の名前に似たものがよく似た国立の美術館で行われていますが、フィクションです。

似過ぎて驚いています。

題名は変えません。フィクションなので。

現実世界のその美術展ではよく似たことが行われているようですが、この物語はフィクションなのです



はぁ……憂鬱な気分だ。

これから仕事が始まると思うと憂鬱だ。

だるい、やりたくない。

あー、やだやだ。

パパ〜!やだぁ!いやぁ!やりたくないよー!って子供みたいに叫び散らして辞めたい。

この仕事やだ。


最高にブラックな仕事だと思っている。

就業時間過ぎて働くとか、給料が払われないなんてことはない!

なんせ仕事先は国立の美術館だ!

こんなところがブラックだったらこの国の首相が『えー、私は、そのような事実は確認しておりません』という羽目になっているだろう。

じゃあ何がブラックなのか。

それは客だ。

客の半数……いや8割がブラックっ!!

腹黒い奴らばかりだ。

欲に濡れた奴らがわらわらとやってくるんだ…。

おれは警備員。

美術館で行われているこの美術展で欲に濡れた腹黒い奴らを取り締まるのがおれの仕事だ!





◇◆


その①対青年


ここはじょじょ展の会場出口付近。

俺は怪しげな奴を見つけた。


「ちょっと君?いいかな?」

俺のかけた声に振り向く青年、


「なんすか?」

あ、日本人かよかった。英語とか出来ないから日本人でよかった。

違う違う、安堵している場合じゃない。


「すみませんね、ソレ(・・) ここで回収しているんですよー」


「え?なんで」

急に不満気になる青年。

ソレとはじょじょ展のお土産コーナーで書く注文票である。

「いえ、規則ですのでお預かりしますね」


「はぁ!?なんでいいじゃん!紙じゃん!いいじゃん」

青年ブチギレる件。

おいおい、紙だってただじゃねぇんだよ。

しかもお前なんも書いてねぇだろ?


「規則ですので(にっこり」


「ッち!おらよ」


舌打ちをしたものの紙をこちらに押し付けてドタバタと歩いて行った。

すまんな青年。

規則でもなんでもないんだ。

ついこないだ決まったことでな、何も書いてない注文票をメルカリなるグレーなネット通販で売買する頭のおかしい人間が現れたせいなんだ。

会場以外で使えないというのに一体何がしたいのかわからないが、とりあえず責任者がこの事態を阻止せよと言ってきたんで仕方なくやっているんだ。

すまんな……ちなみに今日で持ち出そうとした人は61件目だ。


◇◆


その② 対中年


ここはじょじょ展お土産コーナー前。

俺は紙泥棒を取り締まっていた。



「失礼します?お客様ぁ?」

引きつった声になってしまったが大丈夫だろうか。

話しかけたのは、美術展を宣伝するチラシを20枚ほど掴んでバックにしまおうとした中年男性だ


「は?」

は?じゃないよ。

は?って言いたいのはこっちだから!


「チラシの持ち出しはご遠慮ください」


「は?は?は?なんで?チラシでしょこれ」

また"は?"かよ。

「そうですね」


「チラシなんだからいいでしょ」

先生ぇーボクにチラシだからいい理由。何がいいのか教えてください!

フザケンナよデブが。


「えっと、大量のチラシの持ち出しはご遠慮ください。

他の人の分もありますので…」


「はぁ?こんなにあるじゃねえか!いいだろ!少しくらい」


何を言っているんですかねこの人は。

だから紙だってただじゃないんですよ。

印刷費ってもんもあるんですよ。

わかりますか?

ねぇ?

こんなにあるんだからって言いますけど貴方そんなに持ち出してどうするんですか?ねぇ


「…………(にっこり」


無言の圧力をかける。

今顔は笑っているが俺の目は笑っていない。虫けらを見るような目をしているだろう…。


「……っな、な、なん、なんだよぉ、返せばいいんだろ!あ!」



あろうことか、バックに入れかけていた20枚ほどのチラシを床に投げ捨て走って逃げていった。

はぁ、日本人って意外と民度低いよね。お隣の国のことなんか言えないじゃん



◇◆


その③ 魔王軍降臨


ここはじょじょ展入り口付近。

もっとも混み合う地点で日本とは思えないくらいに治安が悪い場所だ。



「这很有趣也是最好的。便宜的是,日本炸弹购买」

「我想要乔乔的原始照片。哦,这些地方有海报。得到它!」

「或严重。听起来不错!」


「おきゃ…!?えっと"にーはお?"」

大声で怒鳴る集団発見。

あ!お、お前ぇ、何壁にあるポスターとってんだ!通報するぞ、警備員呼ばれたくなければ今すぐやめろ!って俺が警備員だったわー

「ダメダメダメ、ポスター、剥がす、ダメ」

「我可以这个吗?」


「あっ、あっ、ダメだって言ってる!私、ポスター、ダメ、剥がす、ダメヨ」

必死のジェスチャーが通用しない……。


「这不好吗?我真的不明白什么,但是什么?」

「嘿!看!有很多传单!我们明白了!」

「大方喜欢」

「让我明白吧」

何を言ってるんだ!?

「あー、やめろ!チラシとるな」

しがみついて辞めさせようとするが辞めてくれない。

チラシどんだけとるんだよ!

日本に来たなら日本のルール守れ!

日本人はみんな……みんな?守ってないな


「闭嘴!」

必死で食い止める俺を突き飛ばして奴らは会場から出て行った……




以上が俺の警備員の仕事。

だからやめたい。

ああ、やめたい。



早く終わってくれと思っているのはきっと俺だけだろう。



終わりです。

下らない話を読んでいただきありがとうございます


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