第4話 修学旅行
もうすぐ、小学生最後の夏休み。
佐藤くんとは、あれから少しだけ話せるようになりました。
これは、全部姉のお陰です。
姉が、佐藤くんに記録大会の事で、話したのをきっかけで、しかも双子の姉妹だとは思っていなかったので、私達が双子だよ。と話すと感動していました。
何でも、双子と言う存在に初めて出会ったからだそうです。
それから、教室でも少しは話せるようになって、ちょっと嬉しかった。
ある日、友達からある女子が夏休み前に告白する。と言う話を聞きました。
実際、何人かは佐藤くんの事が好きなんじゃないかな?と思う女子はいると思っていました。
姉から聞いた話だと、他のクラスにもいるみたい。だと言ってました。
でも、夏休み前にはもう1つ大きな行事がありました。
修学旅行です。この修学旅行前にも告白する女子がいると噂が流れましたが、よく考えたら修学旅行前にもしフラれたら、修学旅行どころではなくなってしまいます。
夏休み前なら、仮にフラれても、学校に40日は行かないので、まず会うことも無いので、その間に心の傷は少しは癒せるはず。だから、夏休み前なら。って女子がいるみたいです。
私達の学校は、携帯やスマホの持ち込みは、どんな理由があっても、学校には持ち込み厳禁。その代わりに、GPS機能が付いた、警報ブザーは必要な学校です。
「さて、修学旅行で行動するための班を今日は決めてもらうが、決め方は何がいいかみんなできめてくれ。委員長、あとは頼む。」
そう言って先生は教室から出ていった。
クラス委員長は教壇の前に達、どのような形で、班決めをするかを話していた。
くじ引き。
出席番号順。
今座っている席順。
仲良し同士。
じゃんけん。
この中から、多数決できまる。
私は可能性のある、くじ引きがいい。
すると、1人の友達がこっそり教えてくれた。
「えみ、狙いの男子が多いから大変だね。」
なんの事かわからずに、話は進む。
どの決め方がいいか、手を上げていく。そして、次のくじ引きがいいと思う人の手が圧倒的に多く、すぐにくじの作成を、委員長二人がやっていた。
くじは簡単で、紙に番号が書いてあり、同じ番号同士で班になる。
このクラスは25ひなので、5人、5組の班ができる。箱に入っている番号が、書かれている紙を引いていくだけ。ここで、くじ引きの順番にでひと悶着あった。くじ引きの為にじゃんけんなんて。変なクラス。特に男子達の、結束が硬いようだ。
最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。