番外編 後日談 前編
願望で番外編を書いてみました。
あれから、10年齢たった。
もうすぐ30歳になる僕は、そこそこ有名な出版社に就職することができ、もかう8年目を迎える。
オープンオタの僕には正に夢のような、まさしく天職だった。
しかし、現実は甘くはなく、毎日残業。土日祭日出勤は当たり前。
「はぁ、それでもやりがいがある仕事だから、頑張れる。」
僕は今ある作家さんの担当をしている。
この部署は、今素人作家さんの発掘と、その作品を世に出す仕事もしている。
「おい、お前の担当の作家さん、コミさんの締め切りがもうすぐだから、発破かけてこい。今1番の人気作家さんなんだから、早めにたのむな。まぁ、お前にしか頼めないからな。よろしく~。あ、それから、今度一度編集部に来てもらってくれ。大事な話があるから。頼むよ~。」
副編集長からの話だけど、なんかあったっけな?
「はい、分かりました。じゃあ、ちょっと行ってきます。」
「あまり邪魔するなよ?」
副編がニヤニヤと笑っていた。
「勘弁してください。うちの大事な作家さんなんですから。」
僕は、緊急性のない仕事を簡単に片付けて出掛けようとした時、後ろから声をかけられた。
「先輩、今度良かったら、ご飯でも一緒にいきませんか?」
後輩の女の子だった。
「ごめん、今追い込みでちょっと無理かな?また落ち着いたらね。」
「えーーーっ!先輩いつもじゃないですか?いつになったら落ち着く日があるんですか?」
「暇になったら、LINEするから、ごめんね。今から出掛けないといけないから、今日はごめん。またね。」
「はぁ、わかりました。でも、必ずLINEして下さいね。約束ですよ。」
「約束するよ。じゃあ、いそいですから、またな。」
「はい!じゃあ、LINEくるのを期待しないで待ってます。」
そんな嫌みを言う彼女は、2年後輩のかなりか美人な娘でこの会社以外にも彼女のファンが多い。なぜか僕にしつこくアプローチをしてくるおかげで、ファンのみんなからはかなり嫉妬される。たまには殺されるんじゃないか?位の殺気や露骨な嫌がらせも受ける。
こんな事が逆に後輩の娘に知られたら嫌われると思うのに。
でも、僕的にはまったく興味がなく、ただの後輩、しかも同じ大学の後輩にしか思ってなかった。
いくらなんでも、あれだけアプローチされれば、相手の気持ちは分かるが、今は仕事でそれどころではなかった。
会社を出て、電車に乗りとある作家さんが仕事兼自宅のある場所まで駅から10分の所まで行く。
でも、その前に自分の腹越しらいを近くの牛丼屋ですませ、それからケーキ屋さんでプリンとチョコレートケーキとモンブランを二個づつ買い、作家さん宅に向かう。
この時一応、回りを確認する。
たまに、ファンらしき人物等が後をつけてくる事もあるので、わざと遠回りをして、後ろを露骨に確認をしてから向かう事にしている。
モニター付きのボタンを押す。
この辺りでは、かなり大きな一軒家だ。
「エースサンダー社の者です。先生はご在宅でしょか?」
「はい、では今玄関までいらして下さい。」
門の鍵が開く音がする。
門を開け、門を閉めるとさらにまた鍵がかかる音がする。
ガチャ
玄関まで歩き、さらに玄関で呼鈴を鳴らす。
すると、一人の若い女性が出て来て、玄関の鍵を開けて扉を開く。すると、女性は驚き、声を上げようとするところで僕は指を口に当て、「しーーっ!」のポーズをとった。
女性はすんなりと中に僕を中に入れて、必死に頭を下げていた。
「もう、いいから。それより仕事ははかどっているのかな?」
女性は苦笑いをして、
「なんとも言えません。」
「まぁ、とりあえず先生に会えるかな?」
「そ、それは勿論ですが、一応、応接室でお待ちして頂けますか?」
「うん?それはかまわないけど、何かあるの?…………まぁいっか。わかったよ。」
そして、応接室に向かった。
少しだけ書いてみました。
誤字脱字などはスルーしてお読み下さい。
読んで頂き本当にありがとうございます。