表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

逆ハー令嬢取り巻きCの事情

作者: けたたけ

ありきたりですが


「お前にはこの娘の取り巻きになってもらう。」


「は?」


トントン、とデスクに置かれている写真を叩きながら物語の悪役の様な笑みを浮かべる。


親父に書斎に呼び出された。その時点で嫌な予感がしていたが間違ってなかったらしい。ついに頭がイカれたのか親父。


「お前も知っているだろう?」


唖然としている此方を気にする事もなく話を続けられる。


「この国で知らない者のいない程の企業や病院、政治家のガキ共を侍らしている庶民様でしょ。」


まあ、知っているかと言われたら知っているとしか言えない。俺の通っている学園に特待生で入るやいなや、お坊っちゃま方を虜にしてやまない魔性(笑)の女だ。


女達には嫌われているし、少しは考える事の出来る奴なら間違いなく遠巻きにして目も会わせないだろう。


「そんなの放っておけば良いじゃない」


放っておけば我が家にとってライバルである企業やら何やらへの悪影響になるんだから。それに出来ることなら見える地雷は回避したい。


「確かにそうなのだが……。しかし上手くいけば他家への借りが作れる。お前の働き次第だがな。」


そう言って嗤っている親父。

この時点でろくでもない事を考えているのは分かるが、もう少し分かりやすく説明してほしい。


「コイツらが阿呆な事を考えているのが判明している。」


そう言って複数の写真がデスクに出される。写真には侍らされている御曹司達。


「ふぅん。」


全く興味がない。


「コイツ等に現在婚約者がいる事は知っているな?」


「知ってるよ」


「コイツらは婚約を解消する事を前提に動いているらしい。」


「それはまた」


アホくさい。


正確には何人かは婚約ではなく、婚約予定って感じだった筈。まあ、婚約を前提に提携したりしているんだから、この問題は企業などにとっては、さぞかし頭の痛い事だろう。


「お前には、そちらの企業の方へ恩を売る為に情報を流してもらう。」


「つまりスパイの真似事でもしろと?」


「ああ」


また面等な事を考えたものだ。放っておいて自滅を待てばいいのに。


「はいはい、了解しました。」


「任せたぞ」




俺がこの話を安請け合いしたことを後悔するのは、思ってもいない展開になってからだった。

こんな感じの話を読んでみたかったので、出来心

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乙女ゲーム的?
― 新着の感想 ―
[良い点] テンプレ設定に対して別の方向から奇をてらったアプローチをしていくって話、好きですよ!続き待ってます!!!
2017/09/04 01:01 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ