第四部「爆発する想い」
千鶴視点。第二部の続きです。
この機会を逃すまいと、あれから私は命ちゃんに積極的に話しかけることにした。
そのうちに命ちゃんも心を開いてくれるようになって、話す回数も増えた。
命ちゃんと仲良くなれるし、誰にも怪しまれずに命ちゃんに接近できるし、なによりストーキング……じゃなくて尾行してこっそり見守るだけじゃわからなかったこともいっぱい知ることができて一石三鳥。
そんな時に起きた、とある出来事。
◇
命ちゃんのお部屋の扉をノックして、こっそり空気を吸い込みながら中に入る。いい香りで興奮しそうだよ。バレないようにしないと。
「命ちゃん、調子はどう?」
「んー、まあまあかな。は…………はっくしょん!」
「すごい鼻声だね。はい、ティッシュ」
「ありがとう。ごめんね、わざわざお見舞いになんて来てもらっちゃって。ただの風邪なのに」
「もー。台風の中、園芸部の花壇で作業するからだよ」
「部員のみんなと大切に育ててきたものだったから、どうしても守りたくって」
「それでも無茶だよ。もし飛んできた瓦礫とかで頭でも打ったらどうするの?」
「…………ごめん」
「別に怒ってないよ。それより! 今日は良い物を持ってきたよ」
「良い物?」
「それはね、わ・た・しっ‼︎」
「…………へ?」
「わからない? 私の名前は『千羽の鶴』と書いて『千鶴』だよ?」
「あー、なるほど。『千羽鶴』ってことか」
「大正解! ほらっ!」
私は、持ってきた紙袋から色とりどりの千羽鶴を取り出して見せた。
「けほっ、す、すごいね」
「えへへ、命ちゃんのためにがんばってつくったんだよ」
「…………ありがとう。大切にするよ」
「それじゃあ私、もう帰るね」
「え、もう?」
「ごめんね。私ももっとここにいたいんだけど、門限が厳しくて」
「そっか…………なら、仕方ないね」
「うん…………じゃあ、バイバイ…………」
「バイバイ…………」
扉を閉めて、深呼吸を一つ。
すぅー、はぁー。
…………………………………………あぁ、緊張した。
もっと看病していたかったなぁ。
心地よい命ちゃんのお部屋の香りを思い出して、それを名残惜しく感じつつも、私は沈みかけた夕日の道を歩きだした。
◇
今思えば、あの時命ちゃんの顔が紅かったのが熱のせいだけじゃなかったことに気づくべきだったのかな…………。
不定期開催あとがき企画第二弾『もしもコマーシャル』
エイチャー!
エナジーザイとクリートシードリングを装填!
“チェィンジ・エナジー!”
“愛の、神託!ダンダンダン・ダダン・ダン!ダン・デ・ライオォォォォォン‼︎”
スライドして、変身!
“タンポポ・ラァァァンド!”
エナジーザイを入れ換えて、
“ストレングス・エナジー!”
特殊攻撃発動!
“ストレングス・オブ・タンポポ!”
そして、必殺技!
“デッドリー・エナジー!”
“グローアップ!タ・ン・ポ・ポ!”
さらに、サクラクリートシードリングを使って、
“サクラ・ラァァァンド!”
サクラランドにチェンジ!
変身ベルト、DXエイチャープランター!
そして、
“サップライ・エナジー!”
ジョウロから、銃と剣に変形!
水撒剣銃、DXジョウロマグナセイバーも同時発売!
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どうも、壊れ始めたラジオです。
最後の更新から二ヶ月近くも経ってしまいました。すみません。
今回のあとがき企画には少しネタバレを入れました。これによって今後の展開を予想してみていただければ嬉しいです。
また次のお話でみなさんにお会い出来るのを楽しみにしております。
それでは。