第二部「私と命ちゃんと一枚のトースト」
千鶴視点。過去の時間軸です。
私、桐代千鶴。百合属性である以外は普通の高校生。体質のせいで、恋人いない歴イコール年齢。
そんな私は、今まさに遅刻寸前。普段は寝坊なんてしないのにな。
朝食のトーストを食べながら通学路を走っていると、曲がり角の死角から出てきた人影にぶつかってしまった。
「きゃっ!」
「うっ!」
いたた………。ついてないなぁ。
「大丈夫?」
尻餅をついた私に手を差し伸べたその人は、朝日に照らされて輝いていた。
「だ、大丈夫です……。すみません、急いでて………」
「急いでたって、部活の朝練でもあったの?」
「い、いえ、遅刻しそうになってて………」
「………? まだ遅刻なんて時間じゃないけど?」
「えっ⁉︎」
◇
「もー、ひどいよお母さんったら!」
緊張感を持ってもらうためにウソついたなんて!
「面白いお母さんだね」
「あ、あはは…………。あの、同じクラスの植薙さんだよね? さっきはごめんなさい」
「いいよ、私も不注意だったし」
「植薙さんって、教室や部活ではクールなイメージがあったけど、結構明るいんだね」
「素っ気ないだけだよ。でも、部活の様子なんてよく知ってるね。私たちってそんなに話したことあったっけ?」
「えっ⁉︎ ほ、ほら、同じクラスだし、なんとなく………?」
「ふーん?」
よ、よかったぁ。タイプだからって、学校であとを尾けてることがバレたかと思った。女の子が好きなんて、できれば知られたくないし。
まぁ、そのうち知られることにはなるんだろうけど。
でも、そのときまでは。
私は、この偶然に感謝しながら、植薙命ちゃんと一緒に学校への道を歩いた。
どうも、壊れ始めたラジオです。
暑いですね。ついつい水分を摂り過ぎてしまう今日この頃です。
第二話でいきなり命と千鶴の過去編が始まって戸惑った方も多いのではないでしょうか。改めて説明しますと、この小説は、現在の話と過去の話が同時進行します。なので、毎話時間軸が現在と過去を行ったり来たりします。現在編と過去編の主な内容は、現在編が主に命視点で特撮風の要素が多め。過去編が主に千鶴視点で百合要素が多め。といった感じです。
少し読みづらいと感じるかもしれませんが、こんな風に進めていこうと思います。
次のお話でまたみなさんにお会い出来るのを楽しみにしております。
それでは。




