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手紙
手紙は、続いた。
「先日は、酒に酔っている状態で君に失礼な態度で接してしまったことを、大変、申し訳なく思っている。
まず、それを謝りたい。
そして、私は、一つのことを決断したので、それを伝えたいと思っている。
私は、これ以上、飯野さんに何かとアプローチするのを止めることにした。
それは、もう意味のないことだし、カッコ悪いことだと思うのだ。
そして、何より私は、自分自身に自信がないのだ。
だから、私が脚本するドラマで、江藤君、君には、ヒロインを演じる飯野さんと素敵なロマンスを思う存分、描かせてもらうよ。
届かなかった私の思いが、せめてドラマでは光輝いてほしいです。
江藤くんの素晴らしい演技を期待しているよ!
では、また!!
from 原田」
手紙を読んだ、江藤は家を飛び出して走った。




