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NCT(New Cell Type) 近未来物語~  作者: オルソー
~序章 MRS9編~
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14話 こんなこともあるんです

「「え、えー!?」」


「……。」


理事長の言葉に俺たちは唖然とする。ぎ、祇園をMRSに……?


「ま、待ってください! 確かに祇園はNCT未接種の異能者ですけど、あいつは危険すぎます!」


俺は理事長に任せるとは言ったけどこればかりは待ったをかける。だから理事長は夜桜に改めて確認したのか。祇園を入隊させるために。


「……祇園琥珀はなんて?」


ここで神輿が質問した。それならしんぱいいらないよ、と理事長は前置きしてから


「琥珀君はやはり始めは戸惑って拒否してたけど話をしていったらわかってくれたらしく、君たちが許すなら入隊すると言っているよ」


その『話をしていったら』の部分で夜桜と神輿は身震いし、少し血の気が引いていた。なんだろう? と疑問に思いつつ夜桜に言う。


「どうする? あいつは要注意人物だ。またお前を襲うかもしれないぞ」


「だ、だけど理事長の決めたことだし……。ねぇ游?」


「……う、うん」


ダメだ。なにがあったかはわからないがこの二人は理事長には逆らえないらしい。俺も逆らえないけどさ。


「で、あとは良知君。君の意見だけだが?」


急かすような口調ではないがなぜか焦ってしまう言い方。そこで俺は


「……二人が良いといってますからね。俺が反対しても多数決で結局は入隊でしょう?」


諦めてそう、理事長に言うと


「頭が良くて助かるよ。あ、そうそう琥珀君のことなんだけどね。身体検査で面白いことが……」


と、理事長が続きを言おうとしたところで


「わ、わぁー! Master!! やめてください! それは自分で言いますから!」


ガチャン! と慌ただしく理事長室のドアを開き走り込んできたのは


「ぎ、祇園!?」


祇園琥珀だった。……なぜか服装は那珂湊高校の制服。それだけなら良いんだが……。


「お前……。なんて格好してるんだ……?」


俺の台詞に続いて夜桜も神輿も同じ感想を持っているのだろう。じっと祇園を見ている。


「そ、そんなに見るな! 僕だって恥ずかしいんだぞ……」


サッと手で体を視線から守るような仕草。間違いない。こいつ、祇園琥珀は……


「お、女だったのか!?」




那珂湊高校の女子制服を着て登場した祇園琥珀。でも中学時代は男子制服だったし……。


「いや、祇園君を見たときもしかしたらと思ってね。あえて身体検査のときに男の人を使ったらすごく拒んだからこれが発覚したんだよ」


なぜか、自信満々に言う理事長。いや……でもなんで? 男装癖があるわけではないと思いたい。


「……ねぇ、良知君。キミ、すごく失礼なこと考えてなかったかい?」


いえいえ、めっそうもございませんよ。僕は人の趣味をとやかく言いませんので。


「……すいません。マス……、理事長。こいつぶん殴って良いですか?」


一度言い直したのはきっと夜桜同様、理事長に睨まれたからであろう。


「うーん。それは困るね。良知君はなんだかんだで大切な人材だからさ」


あー。俺の価値ってなんか適当なんだな。まぁ、わかっていたけどさ。……泣いてなんかないよ?


「それはそうと、もうすぐ夏休みだけとみんなは友達とどこか行く約束でもしたのかい?」


俺はまだ色々と聞きたいことが山積みだったが理事長が強引に話を変えたので聞けなかった。もちろんこの人には逆らえない。逆らおうとすると俺の脳が全力でそれを拒否するのだ。なんてことを考えていると夜桜が


「いえ。私は特になにも。夏休みにはAキラーが出ないなんて限らないですし」


MRSのリーダーらしい発言だった。それに神輿はたぶん無いだろうし、とか言う俺も予定は無い。大悟は補習で夏休みなんてないだろうし、他のやつもプライベートで遊ぶほど仲の良いやつもあまりいない。まぁ、入学から夜桜や、MRSのことで忙しかったしな。


「そう言ってくれると嬉しいんだが……。僕としてはだね。君たちも花盛りの10代だ。今のうちに青春を味わってもらいたいんだよ」


と、ありがたい理事長のお言葉。確かに高校生活3年なんてあっという間に過ぎてしまうだろうし、その間ずっと殺伐として生きるか死ぬか、殺すか殺されるかの生活ばかり送るのも参る。


「と、言うわけで第1回! 夏だ! 海だ! 水着だ大会~!」


拍子抜けた理事長の声が理事長室に響き渡るのだった。




「でも、なんでいきなり理事長はあんなこと言い出したんだ?」


帰り道。一段落してのんびりと夜桜と二人で歩いていた。すっかり辺りは暗くなっていた。


「さぁ? あの人、いつも考え付くなりおかしな企画を出してくるから……」


なるほど。今までは夜桜と神輿の二人だけだったからできることも限られていたけど俺、それに祇園(あいつも今回のイベント出場は強制らしい)もMRSに加わったからバリエーションが増えたのだろう。


「あのさ……。良知」


「ん? なんだ?」


夜桜が話しかけてくるので返事をする。最近こいつは俺としゃべるとき言いにくそうなしゃべり方をする。なぜなんだろう?


「今度の日曜って……。空いてる?」


こんなことを聞いてきた。まぁ、空いてるもなにも学校がない土、日はMRSの収集があるか、家で思い付くままの行動をするかどちらかだ。ちなみに今度の日曜。つまり今は木曜なので3日後。そのまま月曜には夏休みに突入する。この学校、終業式とか無いらしい。ま、そんなことしてる暇あるなら訓練しろとか言うことなんだろうな。


「暇だけど……。なんでだ?」


予定を聞くからには大なり小なり、理由があるはずだ。それを俺は聞きたかった。


「海に行くでしょ? その準備のためよ」


あぁ、なるほど。で、一人じゃ持ちきれないし俺も行くから手伝えと。


「あぁ。そんなことか。お安いご用だ」


べつに断る理由もないしな。なのに夜桜は


「そ、そう! なら3日後の日曜ね! 忘れたら承知しないわよ!」


と、言うなりご機嫌になり俺の前を早々と歩いてくる。俺と準備するのがそんなに楽しいかね? まぁ、悪い気はしないけどさ。


二日連続投稿できたぞー!

と、ほぼ徹夜のオルソーです。テスト勉強もしないでなにしてんだか……。

しばらくしたら僕お気に入りの祇園編しっかりやりたいな……。

では、いつものようにご指摘、ご感想、評価などよろしくお願いします!

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