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Mystic Lady ~復活編~  作者: DIVER_RYU
第十章『アルカリアへの旅立ち』
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『アルカリアへの旅立ち』 その2

琉達のもとに和雅が現れた。ジャックと初めて顔を合わせた和雅。ここに来てキャストがそろった。

「そうだ、面白いの見せたろか」


 琉はパルトネールを取り出しながら言った。


「アードラー!」


 すると海面に影が浮かびあがり、琉のサポートメカであるアードラーが姿を現した。


「お、アードラー直ったんだ!」


 ジャックが言った。


「それだけじゃないぜ……。チェィンジ! マシン・アードラー!!」


 琉の言葉に反応し、アードラーは海面を飛び出して陸上形態“マシン・アードラー”に変形した。


「かっけぇー! おい、いつの間にこんなん手に入れたんだ? 変形バイクを間近で見るのは初めてなんだよ!!」


 突如目の前に現れた男のロマンに興奮しっぱなしの和雅。琉は座席からヘルメットを取り出して被って見せた。……が、ある重大な事実に気が付いた。


「これでロッサを後ろに乗せてのツーリングも出来るぜ! ……あ、いかん、ロッサの分のヘルメットがないや。買ってこなくちゃな……って、えぇっ!?」


 琉がヘルメットを脱いで渡そうとした途端、ロッサの髪が顔を包んで固まり、そのままヘルメット状に変形した。それも琉の青いモノに対し、ロッサは自分の髪の色そのままの赤みがかった黒のモノであった。


「えええぇー!?」


「大丈夫、必要ない。ないんだったら、作ればいいから」


 驚く男達に、ロッサは髪で作ったヘルメットを得意気に脱いで見せた……が、よく考えてほしい。このヘルメット、もとはと言えば彼女の“髪の毛”である。


「外せるのか!? ……なるほど、“ヅラ”ってワケか……。ロッサ、人前でそれやるなよ、ギョッとするから。……こいつらみたいに」


 ロッサはすぐにヘルメットを被り直し、そのまま髪に戻した。一方、


「これは夢だ、これは夢だ、これは夢だ……。ロッサ様がハゲなワケがない……」


「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ……」


 和雅とジャックは頭を抱えてしゃがみ込み、何かを繰り返し口に出している。琉はアードラーをしまうと、二人の肩を叩いて言った。


「……とりあえずさ、喫茶店でも行こうぜ。ラング基地にあるから」


 一行はラングアーマー基地に向かった。この施設、実に便利である。


「何、また襲撃食らっただと!?」


「あぁ、それも例の怪物にな。ジャックとロッサも一緒だったぜ。まぁあのアングルじゃ、カレッタ号は映らないからね……」


 話題はどうしてもあの怪物のことになる。何せこの怪物、ニュースの時に暴れまくる映像がオルガネシア中のテレビで放映されたからだ。そして島や岩が邪魔になり、怪物の近くにいた琉達はカメラに写っていなかったのである。


「情報板によれば、だ。あの怪物は聖典の中で“ゴライアス”と呼ばれているらしい。何でも、正体はヒトだという信じがたい話があるのだが……」


「その話は本当さ。それも比較的、あちらの中でも位の高い奴がなるみたいでな」


 シリアスな表情を浮かべ、四人は話を続ける。


「奴は怪物になる時、変な石板を使った。逆にその石板を砕いたら元に戻ったんだけど……。結局あの神父、どうなったんだ?」


「ニュースによるとあの神父は、一週間くらい昏睡状態だったらしいんだ。で、目を覚ましたら覚ましたで記憶喪失なんだとか。そして教会にいた連中はあの後全員捕まったらしいよ。それで近々、酋長会議でメンシェ教に破防法が適用されるとか」


 ジャックが補足する。メンシェ教徒の中でも特に信仰心の強い者は戦闘要員になり、“神恵水”と呼ばれる依存性の強い薬物で身体能力を強化、つまりはドーピングをしているという特徴がある。ハイドロの一件でそれが判明したのだが、カルボ島は酋長がメンシェ教の信者だったのでこれを虚構だと主張していたのだ。酋長は戦闘要員ではなかったために服用してなかったらしい。


「カルボの酋長はほぼ確実にクビだよな。それで今までみたいに島に出入りできるようになってくれれば良いのだが。まぁでも、これでオルガネシアは安全だな!」


 琉は言う。これから先どこに言っても狙われるようじゃ安心して昼寝も出来ないと。


「ロッサを見つけて早一ヶ月。今この場でコーヒーを飲めるのが奇跡だぜ」


「ケーキおかわり、良ーい?」


 ロッサはケーキをおかわりした。彼女は復活して以来、ケーキを気に入ったらしく、喫茶店に行けば必ず頼むようになっていた。


「まぁ、元気にモノが食えるなら良いな。これでも彼女、この間えらい目にあったんだぜ。腕に電撃砲を食らい、例の怪物には槍でなぎ払われた上に炎と電撃浴びせられ……」


 琉は自分もケーキを食べつつそう言った。


「この一件で、彼女の体は電気に極めて弱いことが分かったんだ。まず電撃砲。あれに少しでも触れただけで腕全体が駄目になったくらいだ。そして腕を戻すために彼女は胸と髪を犠牲にしなくちゃならなくなったしな……」


 すると和雅が目を輝かせて食いついた。


「なに、すると貧乳にオカッパのロリ体系になったってことか!? うむ、これはこれで……」


「おっとそこまで……ロッサ、再現しなくて良い」


 ロッサは胸と髪を縮ませ、フォークを持ったまま和雅の方を向いてほほ笑んだ。


「えぇと……彩田君。彼、いつもあんな感じなの?」


 ジャックがドン引きながら恐る恐る琉に聞いた。


「あぁ、そうだ。いつもあんな感じだ。だから適度に止めてやる必要があるのさ」


 さらりと答える琉。一方和雅は、


「はい、あ~ん。……これで良い?」


「サイコー! もう一回!!」


 ちゃっかりロッサにケーキを“食べさせて”もらったりしていた。完全に有頂天になっている。ロッサの体型はいつものグラマラスなモノに戻っていた。


「ほぉ、慣れたか。ちょっと前のアイツなら鼻血出して卒倒だぜ」


「へぇ、そうなんだ……って彩田君、少しは他人の目を気にしようよ!! ……駄目だこいつら、早くなんとかしないと……」


 ジャックのノリ突っ込みが三人に炸裂した。


今回は基本マターリです。この機にこの世界のことをおさらいして下さいw

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