謎の人物?
続編です。楽しんでいってください。
数日後、「…………」ギルドの掲示板を眺める。
邪神の力に関係のありそうな物は……
「も、もう任務を受けるのかい?」……アインか
「まぁ、少しでも強くならないと行けなくなったからな」そう言うと、
「……何かあったのかい?」
「まぁ、上には上がいることを知ったな」
「君は十分強いと思うよ?」
「十分じゃだめなんだよ、無敗になるくらいじゃなければな。……ところで、黒いモヤが出て来たり怪物化する魔物の任務はあるか?」その問いを投げた途端、空気が変わる。「……あの任務は、低ランクの人には、目につかないようにしてるんだ。
あと、なぜ知ってるんだい?」……なるほどな
ここは、事実通り答えるか。「前の龍やさらに前に倒したクマ型の魔物から出てきていたから少し気になるだけだ」
「…!?龍から!?そんなのに勝ったのか!?」
……最早、口が裂けても加護なしでなんて言えないな。そう思う。
「デカイ声出すな、目立つだろ」今度から仮面でも付けようか悩む。
「で……その任務は、あるのか?ないのか?」
わざとらしく話を変える。
「ありは、する。……詳細は、セシアさんから聞いて…」急にテンションが低い。……余程危ないんだろう。
「まぁ、俺なら大丈夫だ」そう言うと、
アインは、少し笑って頷いた。
辺りを見回す。……セシアは…?いた。声をかける。
「悪い、お願いがあるんだが」
「お願い……ですか?」……内容を話す。そうすると、彼女は、顔をしかめて見せた。やはり、そんなものなのか。
彼女が口を開く。「……危なくなったら逃げてくださいね?」その注意換気に「出来たらな」とだけ返す。
「今ある、任務はこの3つです。」
全て討伐任務か。Bランクまでしかないな。
……一応聞いておくか。
「Bランク以上は、無いのか?」その問いに
「え、…あ」……余程心配なんだろう。新鮮だ。
……地獄では、心配なんて無縁だったしな。
「俺なら、大丈夫だ。」続けて「なんなら、あの龍もそうだったしな」事実通り話すと、セシアは、目を見開いた。
「そ、そんな龍に加護無しで!?!?」
視線が集まる。……あ、コレまずいやつ……
アインが歩いてくるのが分かる。
……に、逃げるか!出口に向かおうとした時、
肩に手が置かれた。……………………………………
「……イーヴル君?少し話をしようか?」
すごい笑顔を向けられている気がする。
……俺は、全力で手を振りほどき、全速力で外へ走り去るのだった……
全力で逃走し、なんとか距離を離した。追われてもいないようだ。
「……もう、ギルドに行けねぇな」そんな愚痴を零し
た。
街の端にまで歩いてきた。薄暗く、とてもじゃないが雰囲気がいいとは言えない場所だ。
そこら中、酒と煙草の匂い。気分は上がる場所じゃないだろう。
「きゃあぁぁぁ!!!!」……こういうこともあるのだから。面倒臭いと思いつつも救えるものを見殺しにするのは、性に合わない。俺は迷わずそちらに歩を進めた。
「…………」そこに近づくにつれ、さらに気分が悪くなってくる。そう、何故なら進む度に血生臭さが濃くなっていくからである。……明らかに、死んでるよな。
乗らない気を無視して、俺は一つのオンボロ屋敷の前で立ち止まった。
「さぁ、どうするか?」正面突破か、中を確認してからにするか。……俺に合うものは、
「正面突破だな」その瞬間、強くその扉を蹴り飛ばした。"バキバキバキ"と古びた木の壊れる音が響き、
俺はそこに姿を現す。
……5人くらいか。全員、黒いマントを羽織っているため顔が見えない。案の定倒れた男が一人、と。
……あの出血量、死んでるな。あまり気分のいい光景では無かった。叫び声の上げていた女性は無事なのだろうか。 心配くらい俺もする。だが、今は冷静にだ。
ナイフを取り出し、突っ込んでくる2人。殺し慣れているのだろう、的確に急所を狙ってくる。
だが、「狙いすぎだ」そんな言葉と共に、腹部に膝蹴りをぶち込んだ。その場で血を吐き出し、倒れる男。
もう1人は、ナイフも届かないほどの距離に居た。
それは……ダメだな。ナイフを主にして戦うならば、
ナイフは当たる距離を保っていた方がいい。誰もが分かりきっている事だろうが、な。
俺は敵の後頭部に強く打撃を放ち、気絶させる。
残りは……その時だった。思いもやらぬ事がそこで起きてしまった。
気が付けば、敵の脚が眼前にあった。
とっさに防御姿勢をとっても間に合わず。その蹴りをモロに受けてしまった。
「……ってぇな」小さく愚痴を零す。
ヤツらからは黒いモヤが出ている。……なるほどな。
不気味な雰囲気を醸し出してくるヤツらに、
俺は黒い光を手の中に集めて、指を鳴らすとと同時に、一本のナイフを顕現させた。
一歩、強く踏み込む。地をえぐる程の強さで。
瞬く間に眼前まで近寄り、その腕へとナイフを振り下ろす。「ああぁぁぁ!!!!」男の叫び声が響く。
「腕の一本や二本でビービー喚くんじゃねぇよ」
思い切り男の顔面を蹴り飛ばした。
他の奴らを強く睨みつけ、ナイフを逆手に握り直す。
だが、奴らはやられた男を連れて逃げてしまった。
「……追うか」少々悩んだが、追うことにした。
壁をぶち破って宙を舞う。
着地地点に居たのは……アインだった。
「何で逃げ……怪我を!?」目を見開いて言ってくる。
「返り血だ」続けて「川沿いの通路の廃墟に死人が」
俺がそう言うと、アインは焦ったようにそこへと走り憲兵を呼んだ。
そして、事情聴取が始まるのだった。
ご視聴ありがとうございました。
今後の投稿もよろしくお願いします。