ブチギレた邪神
続編です。楽しんでいってください。
……急いで外に向かう。そこには、
大量の邪神の力を持つ魔物がいた。
「最悪だな……」辺りは、変貌していた。
まるで違う場所に来たかのように。
……この世界は、なかなか平和で好きだ。たまに、信じられない程終わっている世界もあるしな。
でも、こうも変貌してしまうと、俺にある感情は、ことごとく潰れる。
「イーヴル君……ごめんだけどそっちを任せたい!お願いだ!」アインは、そう言って走り去った。
手に黒い光を集め、言う。「……お易い御用だ」
ナイフを顕現させ、大量の魔物に向かって、
一太刀。数百軒の民家と共に真っ二つになる。
そして、邪神の力を吸収する。
……40%強か、「まだ……いるな」そう言い、
そちらを睨んで地を蹴る。
そして、瞬く間に切り裂いた。
……あぁ、最悪な気分だ。この気持ちは、治まりそうにない。殺意が滲み出る。ナイフを握りしめる。何処かで俺は殺すのが苦手と言った気もする。だが、そんな事も忘れるくらい殺意が湧いてきた。
大きくため息をつき、振り返ると
一つの石像が、あった。それに、俺は、
「……なぁ、アテネ。少し力を貸してくれ」
……何かを感じた、変化は、分からない。それでも何かがあるようなそんな気がする。まぁ、でもそんなもんか。アテネは太陽神に仕える、女神だからな。邪神に干渉は出来ないか。
だが、「やっぱ違うよな」そんな言葉を漏らした。
人間が作った石像だからなのかアテネにはあまり似てない気がした。……どうでもいいか。
そのまま、アインの元へ戻ろうと思ったが、
黒ずくめの集団がこちらを見ていた。
「……俺は今、ものすごく機嫌が悪いんだ」
そう言って、全員をなぎ倒す。
……トドメを、刺す前に影のように消えてしまった。
余計な事をせず、アインの所へ俺は急いだ。
……人の気配が少しだけする。俺は辺りを見回す。すると、「セシア!」セシアがいた、家の下敷きになっている人を助けようとしている。
「俺がやる!」瓦礫を全てどかしてやった。
そしてそこに居たのは、前のような元気は無くなった リン・カインドだった。
……ただ、少し顔を知っているだけ、それだけだ。そう、だから、落ち着け……落ち着け。
……だか、俺は、セシアがいるにも関わらず。
今ある邪神の力を全開放してしまうのだった。
その青色の瞳は、俺を見つめて固まった。
……こんな時にアインや太陽神だったら、優しく微笑んで安心させたりするのだろう。
だが、生憎、俺には、そんなこと出来ない。
瓦礫を腕の一振で吹き飛ばしリンを助け出す。
途轍もない突風と共に地面がえぐれる。
瞬く間に、アインの元にたどり着く。
だが、俺が来たと同時にアインは、その場に倒れ込んでしまった。前と同じ気配を感じる。
そこには、俺と同じようにナイフを持っている男がいた。
……懐かしい。……酷く、懐かしい。
「……お前は、まだ太陽神と遊んでいるのか?」
そんな問いを投げかけられる。
……あぁ、分かっていた。薄々気付いていた。
お前が誰かなんて。
良く考えれば分かることだ、アイツは俺が気付いたときには、3、40%程の力を持っていた。何故アイツは、俺がこの世界に来た直後から、邪神の力を集めていた?
何故、最初に山に登った時、あの、巨大な邪龍に気づかなかった?
まぁ、でもこの状況を見ればそんなものなくても分かるか。
元はこの世界に無い邪神の力を使いこなし、
太陽神と俺を馬鹿にするようなような発言、
酷く懐かしく吐き気のするような雰囲気、
……まぁ、そりゃ邪神の力も扱えるわな。
なんてったって、コイツは……
アイツの問いを無視する。答える必要なんて
何処にもない。……そして、そして口にした、俺のこの気持ちを、心の底からの言葉を、
邪魔するなら、死ねよ。
昔からずっと…大嫌いだったよ
クソ『親父』が
………………………………………………と、
ご視聴ありがとうございました。
今後の投稿もよろしくお願します。