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神様が創りし地〜勇者パーティーの回復魔法師、転生しても回復魔法を極める!〜  作者: 立花 黒
竜王国ドルスタ

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第97話、会食

 ナッシュさんの案内はここで終わり、城内からは代わりにメイド長のフローラルさんが案内をしてくれる事になった。因みに途中フローラルさんがエルの服装を半ば強引にドレスへ変えさせようとする一幕もあったが、それはエルがきっぱり断りそのままの服装だ。

 そうして私達はそこそこ城内を歩いたあと、軽やかな弦楽器の音が聞こえてくる一室に通される事に。

 大きく重そうな観音扉を開くと、奥へと伸びる長テーブルに様々な食事が並べられていた。そして一番奥である上座にこの国の国王であるラーグ=ドルスタが腰を下ろしている。またバイオリンの演奏が行われている中、その他の席にも多くの身なりの良い人々が座っているようだが——


 私達が入室すると、ラーグの斜め前に座しているドレスを着た女性が立ち上がる。そしてこちらに駆け寄ってくるとエルを抱きしめる。どこかエルの面影がある女性。もしかしなくてもエルの親族であろう。


「リーディアシア、ごめんなさい。今まで大変な思いをさせてしまったわよね」


「もしかして、お母さんですか? 」


 その言葉に女性はうんうん言いながら頭を下げる。


「そうよ、私は貴女のお母さんですよ」


「……お母さん」


「無事に生きていてくれて良かった。こんなに立派に育ってくれて良かった」


 そこでラーグが口を開く。


「パトリシア、それくらいにしないとご馳走が冷めてしまうぞ」


「はいっ」


 パトリシアと呼ばれたエルの母親は、涙ながらに嬉しそうに返事をした。

 そこでメイド長のフローラルさんに促されて、私達は席に着く。するとラーグの再会を祝した挨拶の後、エルの双子の弟達、マルスとラーズを紹介されてから食事が始まる。そして食事が進んだ頃、ラーグがエルに語り掛け冒険者になってからの話をエルがしていく。そんなエルの話にマルスとラーズの二人は、目を輝かせ興味津々と言った感じで話を聞いていく。


「お姉様、それで木のドラゴンに会えたのですか? 」


「うん、会えた事には会えたんだけど、滅茶苦茶気持ち悪かったよ。なんて言うか、蛇がウネウネ動く感じ的に」


「「へぇー」」


 そこでラーグが咳払いをする。


「ところでエルよ、これからどうするのだ? 」


「仲間を助けるためにダンジョンに潜ります」


「それならば、仲間を助けた後はどうするのだ? 」


「えっ、ボクは冒険者だし、旅を続けるつもりだけど」


「そうか、と言う事は私達の元へは来ないと言う事か」


「その、ごめんなさい。家族に会えた事は本当に嬉しいんだけど、ボクは当分の間は冒険者を続けるって決めたんだ」


「なるほどな、一度決めた事を曲げるのは良くないな。そしたらエルよ、お前が決めた所まで頑張ったら、いつでもここに戻って来てくれて構わないんだからな」


「はい、ありがとうございます」


 そこでエルの母親のパトリシアが口を開く。


「リーディアシア、疲れた時にも帰ってきて良いんだからね」


「お母さん、……ありがとうございます」


 そこでラーグが私に視線を向ける。


「そう言えばアルドとやら、先日私を助けてくれたお礼をしていなかったな」


「ラーグ様、それで一つ望みがありまして」


「ほぉ、苦しゅうない、なんなりと言ってみるが良い」


「実はこの国にあるダンジョンに挑戦したいのですが」


 現在この国にあるダンジョン竜が棲まう大地(ドラゴンズアース)は、隣国であるハルシオンでのダンジョン活性化騒動があったため大事を取って入場規制が掛けられている。


「ダンジョンに挑戦か。お前達は冒険者だからな。まぁ挑戦は構わないが迷宮核の部屋を探すのであれば、少し面倒くさいぞ」


「そのようで」


「ほぉ、知っているのか? 」


「大まかな情報ですが、事前にギルドで情報収集をしていたもので。しかし喋る竜がいるとはびっくりですね」


「あぁ、あの竜の名は古竜メギルベル。またの名を炎影神竜(えんえいしんりゅう)メギルベルと言う——」


 炎影神竜メギルベル。炎を司る精霊であり竜でもある特殊な存在。炎系の魔法を使う際、みなこのメギルベルの力を貸して貰い使用しているとされる存在だ。

 因みに前世の世界ではレダエルから五属性の魔法の力を貸して頂いて発動させていた。


 そしてラーグの話は続く。


「私も何度か会った事があるのだが、メギルベルのお眼鏡にかなえば迷宮核の部屋まで連れて行ってくれるだろう。逆に逆鱗に触れれば連れていって貰えないどころか戦闘になる可能性があるので注意が必要だ」


「戦闘ですか」


「あぁ、まぁ戦闘とは名ばかりの一方的な殺戮が待っているだろうがな。……だからお前達には迷宮核を探すのは、遠慮して貰いたいのだが」


「すみません、私達も仲間を救うための手掛かりを探していまして、そのためにどうしても迷宮核のある部屋に行かないと行けないのです」


「そうか、なら生きて帰って来れるよう手を尽くそう。また本来なら私やこの国の精鋭部隊である飛竜兵団(ドラゴンフォース)の者達を護衛に付けたいのだが、メギルベルは人が多く来るのを嫌うからな」


「ありがとうございます、お気持ちだけ頂きます」


 そうしてラーグから、万が一の時のために耐火素材であるファイヤービートルの腸で編まれたマントを人数分とエルの新しい剣と盾、またエルの冒険者の服装を新調して貰う。

 それと情報としてメギルベルは、人の心を読む力がある事を教えて貰うのであった。

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