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神様が創りし地〜勇者パーティーの回復魔法師、転生しても回復魔法を極める!〜  作者: 立花 黒
新メンバーはメカニック担当!?

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第53話、冒険者チーム名

 ◆ ◆ ◆



 荒野の蜥蜴を返り討ちにした私達は、予定通りレコ王国とマジェスタ王国の国境線沿いをキャラバン隊と共に南下している。このまま行けば夕刻には商業国家連盟トウセイ領内へ入るだろう。


 しかしあの矢の威力もさる事ながら、ドラゴンブレスを防いだのもリーヴェの力だったとは。


「イリス、眼鏡を貸してくれないか? 」


「はーいです」


 眼鏡をかけリーヴェを見れば、確かに発光体が増えている。そこで動いているものもあるため数え辛いが、しっかりと数を数えてみた。

 んん、情報より多くないか?

 たしかうちわ猫が二匹、パラソル猫が五匹、劇団猫が二匹の計九匹だったはず。しかし発光体は十五個確認出来るのだが。

 いや、まさか、更に増えたのか?


「リーヴェ、猫はまた増えたのか? 」


「あっ、はい、ついさっき劇団猫のみぃーちゃんが子供を産みました。六つ子ちゃんです」


「そっ、そうか」


 そこでイリスに眼鏡をそっと返す。

 精霊は出産するものなのか?いや、そもそも精霊ではない可能性もあるではないか。しかし劇団猫とはどんな能力を持っているのだろうか?

 ……ダメ元で聞いてみるか。


「リーヴェ、劇団猫はどんな能力なんだ? 」


「ちょっと聞いてみますね。……えっ、そうなんですか、わかりました。……アルドくん、後のお楽しみだそうです」


「そうか」


 これも秘密か。しかし能力が分からない事には、作戦のたてようが——待てよ。リーヴェの事を使えない使えないと思いこんでいたが、猫達の能力が優秀なためリーヴェ自体の評価も高くなるのではないか? 現に前回の巨大な彷徨う重鎧(リビングアーマー)に今回のレッドドラゴン。どちらも打つ手がない場面で活躍をしたではないか。

 そうなるとお金がかかるし持ち運びが大変だが、リーヴェには複数の弓を持たせるべきだろうか?

 とにかく次の街に着いたら、一本は購入しないとだな。


「リーヴェ、私のメイスと一緒に、弓を買わなければだな」


「はいです」


 そこでイリスが身を乗り出してくる。


「ねぇねぇアルル、リーヴェちゃんが扱っていた弓だけど、魔具でもなんでもない普通の弓を使っているの? 」


「あぁ、普通の弓だが」


「あんな強力な魔力なんですから、耐えられる物を使わないと駄目じゃないですか」


 耐えるだと!?


「そんな物があるのですか!? 」


「今はないですけど、私なら作れます」


 そうか、イリスは魔具屋を営むほどだから魔具のスペシャリストであった。


「今ざっと考えつく素材ですけど、そうですね、蒼竜(そうりゅう)堅殻(けんかく)に金獅子のねじれ角、あとは千年樹の樹皮と根なんかが魔具作りに良いと思います」


「素材集めか、そんな旅も良いかもしれないな」


「商業国家連盟トウセイの市場なら品数が多いですので、一度覗いてみるのも面白いかもです」


 しかし今回の報償金があるとはいえ、これから先お金がかかるな。なにせ四人分の衣食住が毎日かかる中、装備品を揃えていかないといけないのだから。

 まぁ、焦っても仕方がないか。いざとなったら私が一人、ダブルワークをしても良いしな。

 とそこで私達の荷馬車にシグナが飛び乗ってきた。


「アルド聞いたぞ! さっき戦っていた老剣士って、あの用心棒のミフネらしいじゃないか? 」


「はい、たしかにそう名乗っていました」


 魔力回路の生存維持本能(ライフバイタリティ)を極限にまで極めた戦い方をしていた剣士。

 ああまで極められ、尚且つ恐らく名のある名匠に鍛えられた武器を持たれると、私の生存維持本能(ライフバイタリティ)聖魔法防御(プロテクション)では防ぎきれなかったな。


 私のメイスもただの鉄製ではなく、良い物を選ぶべきなのか。

 ……やはりお金がかかる。


「そうかそうか、やはりアルドは強いな」


「いえ、退けるだけで手一杯でした」


 現にミフネが最初からあの一刀両断と言う必殺剣を使っていたら、まだ苦戦していたはず。


「しかもリーヴェと言ったか、あのレッドドラゴンを倒すだなんて。チームアルドは大活躍だったな」


 その言葉を受けて、リーヴェは素直に照れている。

 ん?


「ちょっと待って下さい、チームアルドってなんですか? 」


「そんなの決まっているだろ、アルド達の冒険者チームの名前だよ」


 ……そのまますぎて、恥ずかしい。


「どうだ、しっくりくるだろ? 」


「いえ、却下させて頂きます」


「あっ、もう名前があったとかか? 」


「いえ、まだ何も決めていませんが、その名前だけは嫌です」


 こう言うのははっきりしておかないとな。

 そして私とシグナの間に沈黙が流れた。

 しかしチーム名か。今まで気にした事がなかったな。前世では勝手に勇者パーティーと呼ばれていたし。

 そこで立ち直ったのか、頭をぶんぶん横へ振ったシグナが話し始める。


「そうそう、今回の功労者たちに報償金を上乗せするよう、俺のほうから掛け合っているんだ。楽しみにしておいてくれ」


「本当ですか!? それは有難いです」


「そっ、それは、な」


 そうして顔面を引きつらせ乾いた笑いをあげるシグナは、自分たちの荷馬車へと戻っていった。


「アルドさんアルドさん」


「どうしたエル? 」


「それでボク達の冒険者チームは、名前を何にするんですか? 」


「リーヴェも気になります! 」


「そうだな——、自由に旅をするわけだから()を取り入れてみるのはどうだろう? 」


「リーヴェは賛成です」


「ボクも賛成です」


 そこでイリスが視線を投げかけてくる。


「アルル、ウチのチームはアルルのチームだから、アルルを表して尚且つ運に恵まれるようにって意味で、祝福(・・)なんてどうです? 」


「そしたら祝福と風を繋げて、冒険者チーム祝福の風(ブレシングウインド)なんてどうかな? 」


 そうして満場一致で私達のチーム名が決まるのであった。

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