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第八十三話託された物

第八十三話託された物


光と共に私たちは見知らぬ土地に飛ばされてしまった。


周囲を見渡すと隣に倒れているファジリスがいる。

どうしよう、気まずい。

私を殺したのだって大切な人の命を握られていたら、私だってそうするだろうから理解はしている。


「んっ……んん、何があったテシウス」

目が覚めたファジリスはテシウスに呼びかけている。

私は申し訳なさを感じながら答えた。

「テシウスはここにいません。私はルミエルです。それと何があったのかというと…………」


私がこれまでのことを説明し終わるとファジリスは吹っ切れたような顔をした。

「テシウスが治ったのならそれでいい。私と離れていようが、テシウスは無事だ。絶対にな」

ファジリスはそういった後、私とこれからのことの話をした。


どうやらファジリスはこの辺りのことを知っているようで、ある提案をしてきた。


「この辺りに私の実家がある。修業をつけてやるから来い」

「それだと裏切ったことになるんじゃ?」

「なりゃしねぇよ。これはテシウスの件のお礼みたいもんだ」


「ここだ」

ガチャ

「母さん、ただいま」

「……ファジー、おかえり。隣にいるのはテシ君かい?」

「母さん、隣にいるのはテシウスじゃないよ」

「そうかい。これからもファジーと仲良くしておくれ」

「はっ、はい」


「すまんな、友達とか言っちまって。このままついてきてくれ、もうすぐ訓練場だからよ」

ファジリスのお母さんはあまり目が見えないようで、私を友達ということにしたと聞かされた。

私がファジリスについていっている際、ファジリスのお母さんの

「あれが今代の勇者の卵か、良い魂をしておる」

この言葉が気にはなったが、今は集中しないと。

「ルミエル、午前は魔法の訓練をして午後は杖術の訓練だ」

「お願いします!!」

翌日


「こんなところで倒れてる場合か!! 私に勝てないんようなら、いつまでもボスには勝てんぞ、ほら立て!!」

「……はいっ!!」

「ファジーそろそろ、ご飯にしないかい?」

「もうちょっと待って母さん」

「ルミエルちゃん、ちょっとこっちおいで(これで潜在能力は解放した。あとはその殻は己で割るだけ。これが最期の力……せめてあれを渡さないと)」

呼ばれた私が向かうとツボを押された。

「はぁ〜、なんだか身体が軽いです。ありがとうございます!!」

「終わったら来い、ルミエル」

「はいっ」

「ルミエル、私に魔力が空になるまで魔法を全力で放て」

「行きます!!」


使用した魔法の威力が二倍……いや、それ以上に

「なっ、なんだ急にこの威力!!(何か素体はねえのか、身体が持たねえ。今までのはなんだったんだよ)」

トン

「ルミエルちゃん、そこまで。ファジー、ご飯を作っておくれ」

ファジーのお母さんに肩を触れられた瞬間魔法を消された。

「はぁ、はぁ、今日は特別な物を用意するよ母さん」

私たちはその後ファジリスの作ったご飯を食べた。

ガツガツ、ムシャムシャ


正直言ってファジリスが料理店を開けば毎日でも通いたいぐらいに美味しい

「ファジーありがとうね」

「ファジリスほんとありがとう、美味しいよ」

「お礼を言われるようなことじゃねぇよ」

「テシ君のために練習したものね」

「ちょっ、母さん黙ってて!!」

「最期にファジーの料理が食べられて嬉しいよ」

「……最期って何言ってんの母さん、冗談だよな」

「冗談な訳あるかい。昔からファジーに渡そうと思っていたものがある」

ファジリスのお母さんはそう言い取りに向かった。

三分後

「これだよ、これ。ルミエルちゃんにも用意したよ」

私が渡されたのは腕輪だった。

「ルミエルちゃんの腕輪は魔力を溜めて放出出来るから攻撃にも防御にも使用可能だ。ファジーには私の全盛期の素体を用意してある。いつでも使っておくれ」

「大切に使わせてもらうよ母さん」

「泣かないでおくれ。生きている限りいずれは死ぬ……。だから自分の出来ることしたまでのことだよ(いずれルミエルちゃんはヴォルちゃんを倒す、その時ファジーがどちらを選ぼうとファジーの選択を尊重する。上手く使っておくれよ私の自慢の娘)」

ファジリスのお母さんに使い方を教えてもらった。

「ありがとうございます」


私はさっそく腕輪を装着し、回復した魔力を全て入れた。


食後


「これが今の母さんの素体」

ファジリスのお母さんは亡くなった。

「ルミエル付き合わせて悪かった。それにみっともないところを見せた」

「みっともないなんて、そんなことないです。貰ったこの腕輪大切にします」

「休憩したら出発するぞ。ウジウジしてんのは母さんの望む私じゃねぇからな」

その後私とファジリスはみんなと合流するため出発した。


「行ってきます、母さん、また必ず帰ってくる。待っててくれ」

読んでいただきありがとうございます!!

更新は出来る時にしますね

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