第七十六話王都襲撃前編
第七十六話王都襲撃前編
制限付き蘇生魔法を覚えた私たちは、ノラに頼まれ王都に向かっている。
ノラが最初にスミカに蘇生魔法を勧めたということは、おそらく私は……死ぬ。
考えすぎだと思うけど『夢の通りなら使うから』というノラのこの言葉が頭から離れない。
「安心してよエル、私が絶対に護るから……もし、私が死んだ時はエルの判断に任せるから」
ズキン
「そんな顔しないでスミカ、私が誰も死なせたりしないから……お願い、いつもみたいに笑って」
王都に着くまでの空気は……いつもの明るいものではなく、重苦しいものだった。
ミリアとシャルロッテが明るい空気にしようとしてくれた。
「……着いたね」
「異変という異変も、特になさそうですけれど」
シャルロッテがその後何かに気づいた。
「三人とも、周囲を警戒しろ!! 血の匂いだ」
パン!!
「ちょっとエル、何で自分を叩いたの!?」
「……ヒリヒリする。あのね、いつも通りにしようよスミカ……やっぱり私はスミカと笑えないのは嫌だ!!」
「…………私も、私もだよエル!!」
ギギギギ……バンッ!!
ザン
「二人ともよそ見すんな、危ないだろうが!!」
「チッ、邪魔しやがって」
「ミリア追うぞ!! 敵はまだいる、アイツは俺とミリアで倒すぞ」
「はい!!」
シャルロッテとミリアが私を射た人を追いかけた。
敵はまだいると、シャルロッテは言った。
『アイツは俺とミリアで倒す』と。
他の人を任せてもらったと思っても、私に出来ることを全力でやる。
「スミカ私の背中は任せていい?」
「大船に乗ったつもりで任せて」
私が索敵魔法で見つけたのは、王都周辺を囲んだ沢山の人の魔力だった。
サイモンさんと同じ魔力の人も見つけた。
「スミカ……騎士団の人に応援を頼みに行かなきゃマズイ状況かも」
「どうしたの?」
「王都が囲まれてる」
「それなら早く……でも話聞いてもらえるかな?」
「セオドアさんなら聞いてくれるはず」
ドドドドドッガ〜〜ン
「うわ〜、そこの人避けて!!」
「待てエリー!!」
あの二人ってまさか!?
「「危ないエル(スミカ)!!」」
ガッシャ〜ン
「いてて……あれ、ルミエルだ。どうしてここに?」
「お前らここは危険だ、外にエデンの園の連中がいる」
「教えてくれてありがとう。だけど、ここで逃げる訳にはいかない」
ビビビーン
「ルミエル……お前だけでも必ず逃げろ、死ぬぞ」
「ルーマン忘れてない? こういう時のために里に協力してもらいに行ったんだから」
「大半は実験に付き合わされたがな」
「危なくないやつなんだから、気にしてたら次手伝う時困るよ」
「はぁ、まあいい。ルミエル、一つ忠告だ、肉体を変える能力の女に気をつけろ。出会った場合テシウスという名の部下の話をしろ、それが吉だ」
「占い師みたいなこと言うね、ルーマン」
「エリーは黙っていろ」
……二人ともすごい話しながら倒してる。
「分かった、テシウスって人の話だね」
私とスミカはルーマンから詳しい話を聞いた後、騎士団に協力を得るため動いた。
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