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下山前

補助魔法、そして気功スキルによる速度強化を駆使し、魔物との戦闘から撤退し、十分に距離をとる事ができた為、とりあえず通常の速度でニラダとケンは徒歩移動をしながら話をしていた。


「どうにか魔物は撒けたが、まだ馬車は見えないね」

「もう1度魔法やスキルを使ってもいいですが、途中で魔力や体力が尽きてもまずいですからね」

「そうだね、あれからも少数づつだが魔物が襲ってくるし」


 ニラダとケンは大量の魔物を撒く事に成功したものの、まだ魔物が襲ってくるようで、撃退しつつ魔力や体力が尽きないように慎重に行動していた。


「それにしても大きな一団は山に入ってすぐに現れただけで、あとは少数ずつでしか襲ってこないのは不思議ですね」

「多分気配を察してだと思う」

「気配ですか?」

「ああ、この山は危険と名高い山だし、冒険者でも街から街の移動くらいにしか使わないけど、20人近くが一気に押し寄せ、それでいいエサが来たと思ったからじゃないかな」


 ケンの自分達が大人数で一気に入山した事が魔物を刺激し、その結果最初の襲撃時は多かったのではないかと推測し、ニラダがその発言に対して返答をする。


「そうだとしたら、もう少し入山方法を考えるべきでしたね」

「まあ、僕達は食料を守るクエストを受けていたわけだし、バラバラでの入山はむしろかえって危険だったかもね」

「そうするとケンさんが助けに来てくれて助かりました、俺だけでなく彼女達の魔力が尽きずにこの山を抜けれたのは大きいですね」

「ハハハ、ジャンの仲間を見捨てるわけにはいかないし、食料も守らなくちゃいけなかったから判断は難しかったよ、だから後でその決断をしてくれたウチのリーダーにお礼は言ってくれ」

「はい、そうさせていただきます」


 ニラダに自分のところのリーダーにお礼を言って欲しいとケンが懇願するとケンは何かを察してニラダに声をかける。


「ニラダ君、何か近づいている気がしないか?」

「え?いえ、俺には分かりません」

「そうかい、あ!ニラダ君見てみな!」

「あれは……!」


 何かが近づいている事を気配で察したケンが促した先をニラダが見るとそこには見覚えのある人物がいて思わず声をかける。


「ジャン!ジャンじゃないか!」

「おお!ニラダ!それにケン!2人共無事だったんだな」

「でもどうしてジャンがここに?他のみんなは?」

「既に下山してるよ、早く下りようぜ」


 ジャンと合流したニラダとケンは程なくして冒険者の一団との合流にも成功する。

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