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復活阻止の鍵

 聖職者として手広く活動をしていたメアリアは冒険者としてはヒーラー不足のパーティーに依頼を受けるという形で一時加入しており、その過程でガンディーのパーティーに加わった理由をティアに話した。


「私も魔王復活の噂はかねがね耳にしておりましたが、ガンディー様がカイル様のお仲間の事もあり、それに関する情報を得ていたと聞いたので、私も協力する事にしたのです」

「それはやはり聖職者として協力する必要があったという事ですか?でしたら教会にも支援を求めても良かったのでは?」

「今回の件はすでに教会からも支援を受けております、ガンディー様としても私がいると教会関連の話が通りやすいと考えたのでしょう」

「そうなのですね、ですがメアリア様はどうしてガンディーさんが信じられると思ったのですか?」


 ガンディーも教会において多大な影響力を持っているメアリアが必要と考えパーティーに加えたが、メアリアが何故ガンディーを信じられるかについてティアが尋ねた。


「ティア、私のご先祖が昔、勇者と共に魔王と戦った事は存じてますね?」

「はい、そしてそのお方が私達の属する教会を作り、メアリア様は現在司祭を継ぐための修行中とも」

「勇者ではありませんがガンディー様は魔王対抗の術をいくつも考え、そして魔王復活を阻止する一番の鍵について話してくれました」

「それってまさか!」


 メアリアの話を聞き、ティアは察するが先んじてメアリアが話す。


「そうです、ニラダ殿、ガンディー様は彼の持つ武器と補助魔法、そして保持するスキルが魔王復活の阻止となるという考えを聞き、私も魔王の復活を阻止するまではあの方に協力すると決めたのです」

「ニラダ、彼の力には何度も助けられましたが魔王復活の鍵とは……」

「ですがニラダ殿がテリソンを倒したという話を聞いて私も確信しました。ガンディー様のおっしゃったことは間違いでないと」

「補助魔法しか使えない彼が魔王復活の阻止の鍵なんて分からないものですね」


 ティアがそう言うと、メアリアは最後に一言言い放つ。


「あなた方の助けもニラダ殿を大きく成長させたと私は思います、ガンディー様はああおっしゃいますが、本当は……」

「おいメアリア!あんまし人の関係をベラベラ話すな!」

「ガンディー様、ふふ失礼しました。ティア、これ以上話すと私が怒られそうなので、これで失礼します」

「ええ、あの態度でもう十分です。それでは失礼しました。それから、こういった形ではありますがメアリア様と共に戦えるのは光栄にございます」

「私もです、それでは」


 メアリアの話を聞いたティアはメアリアの志に共感し、できる限り力になろうとより強く決心する。

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