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達成の喜び

 ニラダとミヨモは合同クエスト『ダンジョン探索』に挑み、全ての達成条件を満たす事に成功する。そこですかさずニラダがミヨモに呼びかける。


「よし、これでこのクエストの達成条件は満たした。もう長居は無用だし、ギルドに戻ろう」

「うん、でもいいの?少しでも探索してもう少しアイテムの回収をしたり、魔物をやっつけたりしなくて」

「今回のクエストはあくまで俺がどうしてもある冒険者達の鼻を明かしたくてこのクエストに挑みたいって頼んだんだ」

「そうなの?」


 ニラダは本来挑めないクエストに挑んだのは自分をバカにした冒険者達の鼻を明かしたい気持ちもあった事を打ち明けた。それを聞いてミヨモは少し戸惑いの表情を見せ、更にニラダは発言を続ける。


「最低限の達成条件は満たしたし、これ以上ミヨモにも無理はさせられないよ」

「……ニラダ君がそう言うなら私もこれ以上は無理はしないわ。でもこれだけは言わせて」

「あ、憂さ晴らしに巻き込んだことを怒っている?」

「ううん、このクエストに挑む事を決めたのは私だし、それは怒っていない。むしろ、私にも大きなクエストに挑むきっかけを与えてくれて感謝しているわ」


 ミヨモはニラダがクエストに挑んだ理由を聞いても特に怒る事はなく、むしろ感謝の気持ちを伝えた。


「とりあえず今は早くダンジョンを出ましょう、ギルドに戻ったら相談したい事があるから」

「相談?まあ戻ってからゆっくり聞くよ」


 ニラダがそう言うと、2人は来た道を戻り、遭遇した魔物もなぎ倒すと、どうにかダンジョンの脱出に成功する。


 ダンジョンの脱出に成功するとギルドに戻り、条件達成の為の階層まで降りたという証明のためにペンダントを受付に渡す。


「少し調べてまいりますので少々お待ちください」


 そう言って受付がペンダントの記録を調べる為に奥に向かった。


「ニラダ君、どうやって調べるのかな?」

「確か、そういう魔道具があるって聞いた事がある。それを使えば誰でも調べられるからな」


 ニラダとミヨモがペンダントの記録を調べる魔道具の話をしていると受付嬢が戻ってくると声をかけられる。


「確かに階層の条件は満たしていましたね、アイテムの回収と魔物の討伐数はいかがでしょうか?」


 受付嬢にそう言われるとニラダは魔石を取り出し、ミヨモはダンジョンで手に入れた杖を受付嬢に見せる。


「あ、それは『ライトワンド』でダンジョンアイテムですね、それから魔石の数も満たしているのでクエスト達成です。おめでとうございます」

「やったあ!」


 嬉しさのあまりニラダとミヨモは手を強く合わせる。合同ではあるが初のパーティークエストの達成の瞬間だ。

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