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ホープブレード

 ニラダは新たにアビジンが加工された剣を手に入れてそれを見ながらミヨモが声をかける。


「ニラダ君、この工房も少しだけど希望が見えたし、私達はそろそろ帰って、クエストを受けながらランクを上げていこうよ」

「そうだな、もう長居は無用だしな」

「この剣をドットの旦那に命名してもらわないとな」


 ジャンがドットに新しい剣の命名を頼もうかと発言するとゲンがニラダ達に対して言葉を発する。


「待て!どうもあいつはネーミングセンスには少しかけるからな、おいカール!」

「はい!」

「この剣に名をつけてやれ、このままじゃあドットのずれた名前をつけられちまう」

「ははは、それは大変ですね」


 カールはそう言うと改めてニラダの剣を見てしばらく考えていると思いついた名前を口にする。


「ホープブレードっていうのはどうですか?」

「ホープブレードですか?」

「ええ、この剣がわずかながらにこの工房に希望をもたらしてくれたし、これからのあなた達に希望が訪れるという意味も込めて」

「ホープブレードか、よし今日からお前はホープブレードだ!よろしく頼むぞ」


 ニラダは剣に対してもホープブレードと呼びかけ、カールの方に向かいなおし、コインを取りだす。


「これは依頼料です、カールさん、これからは工房を盛り上げてください」

「ニラダさん達もSランクなれるといいですね」

「それじゃあ」

「また」


 短い言葉を交わすとニラダ達は工房を出て、カールは作業に戻る。


「ドット、お前の事は結局好きになれなかったが、鍛冶の腕は良かった事だけは認めてやる、それにあんな小僧を育てたし憎らしいが大した奴だぜ」

「親方?どうしました?」

「何でもねえ、とっとと作業をやれ!壊れる前よりいい剣を作ってやれよ!」

「はい!」


 カールはそう言って依頼を受けた剣の修復の続きをする。少しづつだが武器作りの喜びをかみしめていたのだ。


 一方のニラダ達はホープブレードを眺めながら歩いていて、剣についての感想を述べていた。


「やっぱりこう見るとすごい輝きだし、ニラダ君も扱いやすかったんだよね」

「ああ、これからこの剣を上手く使って魔王軍の奴を倒していかないとな」

「デデンに戻ったらまたクエストの日々ね」

「俺とミヨモの装備もドットの旦那から受け取らないとな」


 ニラダ達はホープブレードから希望をもらった事で前向きにこれからの事を考えていた。


 そしてニラダ達は所属ギルドがあるデデンに到着した。だが戻ったデデンでニラダ達に新たな試練が待ち受けていたのだ。

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