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カールの訴え

 ゲンの弟子であるカールが自らにニラダの剣にアビジンを加えさせて欲しいと訴え、ゲンの工房を使わせてもらうよう直談判する事を決意し、それをニラダ達に伝える。


 そうニラダ達に告げた翌日、いよいよゲンの工房へと向かう為、宿に泊まっていたニラダ達が再びカールの家を訪れる。


「みなさん、おはようございます」

「おはようございます、カールさん、今日はよろしくお願いします」

「あの、カールさんを信じていないわけじゃないんですけど、もし失敗したらどうするつもりなんですか?」

「ミヨモさんは僕を心配してくれているんですね、ありがとうございます、まあ、その時は昨日ジャンさんが言ったみたいに、ドットさんに弟子いりするか、別の街で師匠を探すか独立ですね」


 カールの言葉を聞いて意外そうだったのかジャンが声をかける。


「ドットの旦那や別の街での弟子入りはまだ分かるが、独立とはずいぶん思い切った考えだな」

「はは、一回弟子達で武器のコンペ会をやった事があるんですよ」

「コンペ会?武器の批評をしたんですか?」

「ええ、そこで親方から酷評されたんですが、その後改良版を見せたら街の武器屋に置いてもらうよう売り込んでくれましてね」


 カールが独立を考えている事を話したのでジャンがそれについて話をすると、かつて弟子同士で武器のコンペをし、その武器が酷評されたが改良版を武器屋に売り込んでくれた事を話す。


「その武器は評判が良くて注文が結構入ったんですよ、そしたら親方が言いましたよ『1つ武器を自力で完成させられたのは大したもんだが、いろんな武器を作れないと食いっぱぐれちまうぞ』とね」

「それ褒めているのか忠告しているのか微妙だよな」

「多分、両方です。どの道このまま武器が作れない日々が続くなら自慢の武器を作って売る事も考えないとです」

「カールさん、俺達の思いを伝えてくれるのもありがたいですが、そのカールさんの強い思いもぶつけていきましょう」

「ええ、もちろんそのつもりです」


 ニラダ達が話していると工房にたどり着いており、カールがニラダ達に声をかける。


「それじゃあ行きますよ」

「お願いします」


 意を決し、カールが工房に入るとカールの存在に気付いたゲンが声をかける。


「おお、来たかカール!それじゃあ早速だが……ん?カールそいつらは……!」

「すいません親方!だけど僕にはどうしてもこの人達が親方の考えている冒険者達と同類とは思えなくて」

「こいつらをわざわざ連れてきたのはそれを言う為か?言っておくが程度の差はあれ冒険者なんて功名心の塊に過ぎねえんだ!そんな奴らに武器を作る必要も依頼を受ける必要もねえ!」


 早速口撃をするゲン。果たしてカールはどうするのか?

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