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出発前に

 ドットよりアビジンを扱える可能性のあるゴーンとゲンの親子に会う事を決めたニラダは早速翌日いつものように仲間達とギルドに集まり、まずは装備品についての話をジャンより尋ねられる。


「なあニラダ、ドットの旦那は俺達についての装備について何か言っていたか?」

「みんなの装備についてはできるって言っていたな」

「そうかやったぜ!」

「良かったーー、ん?()()()()()()?」


 ジャンはニラダから聞いた言葉に喜んでミヨモも一緒に喜ぶが、ニラダの発言に引っ掛かりがあり、すぐさまティアが尋ねる。


「ニラダ、もしかして私達の装備はできるけど、あなたの剣は何か問題があるの?」

「おじさんではアビジンを取り扱えない、そう言われたな」

「そうなのか、しかしそれだと次にギガングに会った時が大変だな、今の剣じゃあ切れねえだろうし」

「実はアビジンを扱える鍛冶師がパックの街にいるって聞いてさ、一度訪ねてみようと思う」


 ニラダはパックの街にアビジンを扱える鍛冶師がいる事をドットより聞いており、訪ねる事を仲間達に伝える。


「それでそのパックの街にいる鍛冶師ってどんな人なの?」

「実はおじさんの師匠でさ、かつてオリハルコンとアビジンを合わせて勇者の剣を作った鍛冶師の子孫でもあるんだ」

「すごい!そんなすごい人から鍛冶を教わっていたんだドットさん!」

「でも待って、ドットさんのお師匠さんって事は……」

「ああ、かなりの高齢でもう亡くなっているかもしれないし、生きていたとしても鍛冶ができるかどうか……」


 ドットの師匠である事から当然高齢であることから他界している恐れもあり、それについてもジャンが口を挟む。


「死んじまっていたら、もうアビジンを使える鍛冶師はいねえって事か?」

「息子さんもいるようだし、もしお師匠さんの方が無理なら、そっちも当たってみようと思う」

「それで、ニラダ君、いつそのパックの街に向かうの?」

「明日には発とうと思う」

「あ、明日⁉」

「ああ、悪いけど、俺がいない間にクエストを受けておいて欲しい、俺のランクには影響はないがパーティーランクには影響があるからな」


 ニラダは自分がいない間にクエストを受けておいて欲しいと懇願するが、すぐさまティアより反対意見が返ってくる。


「ダメよ!そんな大事な事、私達も付いていくわ」

「だけど、仮に剣を加工してくれることになってもいつできるか分からないし、少しでも可能ならクエストを受けて欲しいんだが」

「あなたの剣は私達にとっても大事な事なのよ、それを見届けないでどうするのよ」

「うん、せっかくだし私も見たい」

「俺もだ、アビジンと他の金属の融合なんてなかなか見れねえからな」

「みんな……分かった、出発は明後日に伸ばすから今日か明日クエストをみんなでこなそう、それが条件だ」

『やります!』


 そんなに行きたいのかとあきれつつも仲間を頼もしく思うニラダであった。

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