ユニークスキル:魔力を超越した者(ノンマジックパワー)
ミヨモについてニラダが尋ねると、なんとミヨモは攻撃魔法しか使えず、それがパーティー加入を断られている理由だと話すが、それについてニラダが疑問を投げかける。
「ちょっと待ってくれ、冒険者にとって魔法で多くの魔物を狩れるのは効率よく稼げるはずだ、本当に攻撃魔法しか使えない事が理由なのか?」
「うーーーん、結構魔法使いって既にパーティーにいる事が多くて、攻撃魔法だけじゃダメみたい」
「どうして今の冒険者はこうも一芸型に厳しいんだ、師匠は補助魔法だけでパーティーを支えていたというのに」
「確かにね、っていうかあなたのお師匠さん冒険者だったの?」
ニラダは自分の師匠が現役の冒険者だった頃と現在の冒険者ではパーティーを組むスタンスが違い、その事をなげく発言をし、ミヨモがニラダの師匠が冒険者だという事に驚き質問をする。
「そうなんだ、俺に補助魔法を教えてくれて、今はこの街を出て何をやっているかは分からないけどね、あの人は基礎だけ教えて、後は独学で身に付けた」
「そうなのね、冒険者を続けているとまた会えるかもね」
「それよりも今は君の事だ、攻撃魔法でも特に得意属性を教えてもらってもいいかな?」
「属性は火と風かな、後は無属性魔法で衝撃波を撃てるくらいかな」
ミヨモの得意魔法を聞いたニラダは更に質問を重ねる。
「それから君が身に付けているユニークスキルや他のスキルも教えてもらってもいいかな?」
「ユニークスキルは魔力を超越した者っていうスキルを持っていて、他はまだないかな」
「そのスキルの効果は?」
「1日に1回だけ、魔力を消費せずに魔法を放てるの、あなたのユニークスキルと違って自動発動型じゃなく、能動発動型だから私がそのスキルを使用するという明確な意思が必要なの」
スキルにはニラダのような自動発動型、つまり常に発動し続けるタイプや、ミヨモのように能動発動型、自らスキルを使用する意思が必要なタイプも存在するようだ。
「それはどんなに魔力消費量が多い魔法でも?」
「そうよ」
「分かった、ありがとう。それで合同クエストの事だが……」
「ドキドキ……」
思わずドキドキを自分から口にしたミヨモであったが、あまり気にせずにニラダは合同クエストを希望するミヨモに対して返答をする。
「君の協力を受け入れるよ、一緒にこのクエストを達成しよう」
「本当、ありがとう。私頑張るからね」
「それなら早速受付に言って、準備を進めよう」
「うん、なんかワクワクしてきた」
ミヨモのスキル効果を聞いて、ミヨモの協力を受け入れたニラダ、いよいよ合同スキルに挑む時だ!