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互角と主張

 ニラダがハイ・デュラハンのギガングを引き受けている間、ミヨモ達はガーゴイルを殲滅すべく作戦を展開していた。まずジャンがガーゴイル達を挑発し、自らに攻撃を集中させ、その隙にミヨモが魔法を放つ算段であったが、ガーゴイルの1体がミヨモとティアに接近する。


「ミヨモ!来るわ!」

「任せて!」


 そう言ってミヨモは呪文の詠唱無しで火の魔法を放ち、ガーゴイルを怯ませることに成功する。


 更にミヨモはガーゴイルが怯んだすきに呪文の詠唱を始める。


「我に宿りし火の力よ、刃となりて彼の者を切り裂かん!フレイム・ブレード!」


 ミヨモは炎を刃上にガーゴイルに向けて放ち、見事切り裂く事に成功する。


「ジャンさん、今助けるよ!」


 ミヨモはそう言うとジャンの周りに集まっているガーゴイルに対し、呪文の詠唱を始める。


「我に宿りし風の力よ、空気の流れを変え雷をおこし、彼の者らを貫かん!ライトニングアロー!」


 呪文の詠唱を終えるとミヨモは残ったガーゴイルの数と同数の雷の矢を生み出し、ジャンを攻撃しているガーゴイル達に放ち、その肉体を射抜く事に成功する。


「お、ガーゴイルを全員倒したな、やったなミヨモ!」

「へへへ、ジャンさんがガーゴイルを引き付けてくれたからだよ」

「だけど、咄嗟に私達に向かってきたガーゴイルへの反応もさすがだったわ」

「ありがとうティアさん」


 ミヨモ達はガーゴイルを全滅させたことを喜んでいると、ティアが表情を引き締め直し、次の行動について話す。


「さあ、今度はギガングだけど、さすがに簡単には倒せそうにないわね」

「どうにかして隙を作って山から脱出できればいいんだけど」

「ニラダがどこまで耐えられるかだな」


 3人はやはりギガングは元魔王軍の幹部という事もありそう簡単に倒せそうにない事を考え、隙を作って山から脱出する方法はないかと思案する。


 ミヨモ達が隙を作って脱出する方法を思案する中、ニラダはギガングと戦闘を繰り広げていた。


「くっ、まさか補助魔法を使っても攻撃が通らないなんて」

「私を甘く見過ぎたな、弱体化したとはいえ、魔王軍の幹部だぞ私は」

「弱体化してこれとは、全盛期の強さはいったいどれほどだというんだ?」

「少なくとも貴様ら全員今頃この世には存在していまい」

「だが、お前の方も俺に対して決定打は与えられていない、つまりほぼ互角だという事だな」


 互角と主張するニラダではあったが、内心、まだ底を見せていないのではないかとギガングに対する疑念がぬぐえないでいたのだ。

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