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龍の葉

 とりあえずニラダはクエストの事もある為、引き続きケンとの拳法の訓練、そして一番のメインウエポンである剣の指導者を見つけて修行する事を決意した翌日にニラダ達『成長しあう者達』はギルドへと集合し、次のクエストに向けての話し合いをしていた。


「早速だけど、みんな今回のクエストはこのクロスマウンテンにある龍の葉の採取にしたいと思っている」

「その前に聞くけどよその龍の葉って何なんだ?」

「私が説明するははるか昔このクロスマウンテンに龍が舞い降りて勇者との戦いがもとで出血し、その血が葉に付着した事で龍の葉と言われているのよ」

「その龍の葉を手に入れると何かいいことがあるのか?」


 ジャンが龍の葉についてティアに尋ねると、ティアが返答をする。


「この龍の血は一時は不老不死の血とも呼ばれていたけど、実際はケガや病気を治し、病気への耐性がついて、長寿になりやすい事が分かったの」

「そしてそれは山の葉にも影響し、葉自体が枯れることなく咲き続け、更にその葉にも龍の血ほどではないがケガや病気の治療効果が付与されたんだ」

「そうなのか、だったらその葉をもっと集めりゃあみんなの病気やケガが治っていい事だらけじゃないのか?」

「それがそうでもなく、健康体を求めるのは人間だけでなく魔物も求めるみたいで簡単に手の入らない物になっているのよ」


 健康体を求めるのは人間だけでなく魔物も求めるという発言に対してミヨモが疑問を感じてティアに尋ねる。


「でもティアさん、魔物が本能とかだけで本当にその場所を求めて移動したのかな?」

「いいところに気付いたわねミヨモ、魔物にも当然本能的に死への忌避感はあるし、生きようとする行動はあるわ、でも意識的にこの場所を求める魔物がいるとすれば?」

「そうか、魔王軍の生き残りの……」

「そう、もしかしたらここに生息している魔物をその魔王軍の生き残りの魔物が指揮していてなおかつ強化しているかもしれない、多くの冒険者が採取に失敗する理由はそこにあるかもね」

「さらにまだその魔物を討ち取ったという話はない、そこで貴重な龍の葉の採取とその魔物の討伐を目的に今回のクエストを受けたいと思う」


 ニラダが今回のクエストを受けた理由を強調するとジャンから疑問をぶつけられる。


「だけどよニラダ、この間ケンから色々身体の使い方を指摘されていただろう、剣の師匠だってまだ見つかっていないのにそんな奴に挑んで大丈夫なのか?」

「確かに一騎打ちなら骨は折れそうだけど、みんなの得意を合わせれば魔王軍の生き残りの魔物とも戦えるはずだ」

「……まあ、どっちみち避けては通れないしな、やるしかねえな」


 ニラダ達は一路クロスマウンテンを目指す事とする。

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