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滾る!


滾るこの力!


なんという全能感!


御剣 皇ことダークカイザー爆誕!


 まずは、ターゲットを誘き出さねばならない。魔法少女は正義の味方。で、あれば悪行をすれば自ずと合間見えるであろう。


 さて、何をしよう。住宅街上空を飛翔していると、家々の玄関にインターホンが設置されているのが見えた。

ダークカイザーは閃いた。


そうだ! ピンポンダッシュをしよう!!

コレは悪いぞぉ!


 ダークカイザーは兜の下で口角を吊り上げた。


道路に降り立ち、脚に力を溜める。そして、走りながら


ピピピピピピンポーーーーーーーン!!!!


凄まじい速さでその通り一帯のインターホンを押すのであった。


そして、しばらく待つ。

おかしい。

やってくる気配がない。


次の悪行は……。


――!?


公園がある。地元で有名なカップルの憩いの場である。

ここだ!ここでカップルの邪魔をしてやろう!


 この公園には大きな池があり、その周りにはベンチが数ヶ所置かれている。デートスポット、特にお金のない高校生の夜の場所として有名である。


 そんな公園にダークカイザーは悪行の限りを尽くすべく足を踏み入れた。


 程よい季節か。身を隠しながらベンチを覗いてみるとカップルが多数見られた。

いちゃつきやがって。


刺激が強い。


 が、しかしダークカイザーが狙うは有象無象ではなくあの目の覚めるような美少女のエレメントエンジェル。


悪は急げだ。


ダークカイザーは再び飛翔する。そして池の真ん中上空にて停止する。


「ダーーーク!ナックル!!」


 悪の光を右手に集約させ池に振り下ろす。突き出した拳から発生した衝撃波が池を襲う!


立ち昇る水飛沫、逃げ惑うカップル達。


「ハッハッハッ! 我が名はダークカイザー! 深淵より生まれし悪と闇の皇帝よ!!」


 実際は一般家庭の両親より生まれし優等生。


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