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もう1人?
「まあ、兄貴が見れば、間違いかどうか判るか」
「医者の立場から見たままを、後で連絡するよ」
「それでなぁ、
これからの事と、もうひとつ大事な話がある
実は、お前達には話していなかったが、
もう1人お前達の妹になる家族がいる」
「はあ?もう1人って・・・」
「訳あって俺が父親ということあの子は知らない
母親とは、病院に入院した時に知り合った
看護師をしていて、白衣の天使の様に輝いていた
あの子が出来たことを聞かされた時
二人を引き取ろうとしたんだが
看護師を続けたいと拒否されて
毎月生活費を振り込んでいたんだが
先日母親が亡くなり、この世に一人ぼっちだ
私は、会いに行く事は出来ない、せめて
お前達に見守ってもらえたらと」
肩を落とし、こちらを見る父は
いつもより小さく見えた