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兄達
降りた先の、ドアを開けると
椅子に座り、ボサボサ頭に眼鏡をかけ
白衣を着て、怠そうな顔をした長男 海道 一翔が
こちらをぼーっと見ていた
「何の用?」
「・・・」
「おい!何の為に呼んだんだ?!」
耳元で大きな声で話しかけると
「うっお!!
あ〜夜勤明けでちょっと意識とんでたわ
あ〜何だっけ〜?
あ〜そ〜そ〜
・・・
親父が絶対来いとさ」
さっきまでの、怠そうな表情から一転して
ちょっと申し訳ない顔をした
そして、ダサい眼鏡を外し
髪を後ろで無造作に縛り
白衣を脱ぐと、颯爽と通路を進む
「「はぁ〜」」
溜め息をつきながら二人は、後を着いていく