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絆
私は夕月 菫、看護師を目指して、今看護学校に通っている。
母は一昨年病気でこの世を去った。
父の事は、母は何も言わなかった
一回だけ
「何でお父さんはいないの?」
「理由は教えてあげられないけど、
私と菫が大好きで、すぐく大切に思ってて
でも、離れて暮らさないといけないの・・・」
「父さんは、私が、嫌いじゃない?」
「嫌いじゃないわ!
とっても大切で、大好きよ」
「うん、わかった、私が大きくなったら教えてくれる?」
「えー
わかったわ
貴女が二十歳になったら、教えてあげる」
凄く困った顔で、寂しさに耐ていた顔を見たら、
小さいながらにも聞いてはいけない事なんだと思った。
それからは、聞かずに過ごしてきた。