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第9章82【鋼鉄の誓い、影を裂く剣】
かおるとグレイズの激しい戦いは、森の中で火花を散らしていた。蒼い技術兵装が黒い魔導具とぶつかり合い、互いの攻撃を必死にかわし合う。
「おまえの力、俺は甘く見ていなかったが……これほどとはな」
グレイズが冷たく笑いながら、魔導具から黒い刃を次々と繰り出す。
かおるはそれを見据え、動きを読み取りながら応戦する。
「俺もな……負けるわけにはいかない」
激しい斬撃が交錯し、周囲の木々が砕け散る。
その時、アリシアが叫んだ。
「かおる、気をつけて!」
かおるは一瞬、視線をアリシアに向けた隙をつかれ、黒い刃が迫る。
だが、かおるは咄嗟に蒼い盾を形成し、防ぎきった。
「危なかった……」
「俺に触れさせるな」
そして、かおるは反撃の一撃を放つ。蒼く輝く刃がグレイズの防御を破り、彼を後退させた。
「ふん、まだまだだな」
だが、戦いの最中、背後から冷たい声が響く。
「楽しそうだね。お邪魔しちゃ悪いけど、そろそろ俺の出番だ」
仮面の少年が現れ、戦場を見下ろしていた。
かおるは彼に向かって構える。
「今度はおまえか……!」
戦いの幕はさらに厚くなった。