表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『転生違法世界 〜俺、バレたら即死です〜』  作者: 甲斐悠人
第十章【眠れる村と魔影の胎動】
110/139

第10章97【裁きの業火】

アトラス教団、地下深くにそびえ立つ祭壇の間──そこに立つは、教団の頂点たる男『創神官ゼル=フォルス』。


「まさか、“仮面の異端者”がここまで辿り着くとはな……面白い。だが、それもここまでだ」


 かおるは返事をしなかった。静かに剣を構え、殺意の籠もった一歩を踏み出す。


 アリシアがそっと背を支える。「……かおる、戻ってきてね」


「……ああ、絶対に」


 ゼル=フォルスの力は凄まじかった。時を歪め、空間を切断し、あらゆる因果を捻じ曲げる力。


 だが、それでも。


「お前は俺の怒りには勝てない」


 かおるは真紅の魔力をまとい、神速の剣撃を放つ。空間が裂け、世界が軋む中で、二人の戦いは次元を越えて続いた。


「……っ、なぜ貴様程度の存在が、これほどまでに──ッ!」


「全部失って、それでも守りたいものがある奴は、もう迷わねぇんだよ……!」


 最後の一撃。かおるの剣が、ゼル=フォルスの胸を貫いた。


 その瞬間、祭壇が崩れ、天より光が差し込む。


 ゼル=フォルスは呆けた顔で呟いた。「……これが、運命の……反逆者……」


 そして、崩れ落ちる。


 長きにわたる戦いが、今終わった。


 アリシアが走り寄り、かおるの手を握る。「おかえり……」


「ただいま」


 そして、二人は──空を見上げた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あとがき: 読んでくださってる皆さまありがとうございます!書籍化目指して頑張るぞ!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ