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誰でもなれる狂人講習会講師・挟仁先生

この作品/回はカクヨムでも投稿しています

「いいか貴様ラァっ!!!真の狂ッッ人っ!ワァァッ!何人た゛りどたりともぉ…一人でも理解者が現れたのなら…模倣する者がいたの゛ナらッ、己が狂気と被ル物ガイるのなラぁ、その時点で狂人としで敗北(まけ)たと思ぇぇぇっっっ!!!という訳で、俺が真の狂気とはなんたるかを教えてやる。俺についてこれば間違いなく、真の狂気に至れるんだよこのゲボカス虫野郎どもが゛ぁ゛ーーーーッッ」

「先生、一つ質問があります」

「な゛ンだァ!?ッッァ」

「先生の言葉を信じるなら、先生について行き、先生についていって狂人となると言うことは、それは先生を理解し、先生の狂気を模倣をすると言うことでは?それはつまり、先生は真の狂人として私達を指導する身でありながら、自ら狂人としての敗者になると言うことではないのですか?そして敗者である半端者の狂人となった先生から模倣したところで、私達生徒も結局敗者になるのでは?」

「………たッ」

「そして先生を理解し模倣すると言うことは、先生は強靭として敗者となり、先生から模倣すると言うことは、それは先生は私達の狂気が自分の指導した狂気による物と理解するし、先生の狂気は私達と被り、私達の狂気は先生と被る。では結局、この講習会では敗者しか生まれないと思いますが」

その後、挟人先生は辞職した


実は、本来なら挟人先生は生徒の質問に

「な゛ンだァ!?ッッァ」と答えようとしてはいけなかったんです

仮に、生徒の質問が挟人の狂気論の穴をつく様な物じゃなくて、純粋に挟人に倣って狂人になろうとした人の、コツとかに関する問いだとしても、それは生徒の指摘した矛盾と同じことが生じる。

生徒に狂気への至り方を答えると言うこと、教えるということは、その時点で自身の狂気が理解される種を蒔くんです。

故に挟人は本当なら質問に答えてはいけないし、答えるにしても

問「貴方はリンゴが好きですか?」

答「私は美術館でピカソの絵を見ました」

みたいな問答として破綻した答えしか出せない。しかしこれでは講習会という前提から破綻しているが、講習会であることに従って教えてしまえば挟人の狂気は破綻する。つまりこの講習会は前提から挟人の狂気論と破綻していたんですね


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