表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/33

秘伝カムイと黒耳シェロ ①


 秘伝カムイ、13才男。<ヒデンカムイ>

 黒耳シェロ、14才男。<クロミミシェロ>


 小説家としてweb投稿に励んでいる、幼馴染の二人である。

 二人は同じマンションの住人で部屋が隣り合っていた。

 カムイは、直木賞のようなミステリ系を好んで書く。

 シェロは、ファンタジー冒険譚を好んで書いていた。


 各々が小説を書いている。

 書くブームが到来して、ごく最近始めたばかりだ。

 二人で力を合わせた合作を世に送り出そうとかではなく。

 書きたい世界が違うので、それぞれの路線を歩んでいるようだ。


 つい先日のこと。

 年下のカムイが、小さな賞に引っかかる幸運に恵まれた。


 シェロが祝いをしてやろうと、彼を自分の部屋に招き入れた。

 部屋は6畳。子供部屋としては十分なスペースだ。

 土曜日の午後。昼食を済ませた後のことだった。


 彼らは時折、知恵比べをする。

 それには言葉遊びのようなものも含まれていた。


 お互いにまだまだ知識や常識といったものに抜け目があるようで。

 自分の考案したものに矛盾点がないか、互いを試す。

 そんなやり取りを、部屋の中で話し合うのが目下のマイブームだった。


 シェロは、カムイに出題をする。

 カムイが得意、というより好きなジャンルは推理、推論、謎解きだ。

 シェロは、そんなカムイを試したいのだ。


 本日は、シェロがカムイを唸らせる番のようだ。


「やあ、カムイ君。今日は俺がとっておきの出題を考えてきた。挑戦するかね?」

「望むところだよ。ジャンルはなんですか?」

「題して、天才クイズだ。答えられたら天才レベルだよ」


 シェロがとびきりの笑顔を見せた。

 嬉しそうに穏やかな顔をして、カムイはシェロの笑顔にうっとりする。


「なんかムズかしい計算とか、させられそうだけど」


 言いつつも、カムイは甘ったれた声をシェロに聴かせる。

 目を伏せて、もじもじとして見せた。

 シェロが否定しつつ、さらに優しくしてくれることを期待するように。


「いやいや簡単な謎解きだ。いつも通り気楽にいこうか」


矛盾点があるかもしれませんが、最後まであたたかい目で見て頂ければと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ