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六話

いつの間にかアクセス数が900を超えていました。何かの間違いではないだろうか・・・。

『拝啓 バーリム・C・マーカー様

本日はかなりの猛暑で私はへばっております。あなた様はどうされてるでしょうか。

さて、昨日から我が家で住むことになりましたが、あなた様の日常品をそろえておりません。そこで、私が買うことも考えましたが、さすがにそういうわけにも行かないのでこの手紙と一緒に少しばかりの資金を置いておきます。自分が気に入ったものを購入していただければ幸いです。足りなければ、仕事からの帰宅後におっしゃってください。 敬具』

「天然を通り越して馬鹿の部類よね・・・」

一通の手紙と3枚の万札。

朝起きたら昼を少し過ぎたくらいだった。私は碧が居ないのでリビングに行くと封筒が置いてあった。存在は消えては居なかったみたいだ。

「日常品って言っても特に思い当たらないのよね・・・」

困った。碧の厚意はうれしいけど、どうしたものか・・・。

「まぁいいや。碧が帰ってきてから出かけよ」





「おい、蒼青ボーっとするな!!」

「すいません」

現在激務に追われてる新人の俺。休む間もないほど忙しく仕事が入ってる。技術を教えてもらうためにその仕事に参加してるけど、リムのことが気になってしまう。

「怪我する前に後ろに下がってろ」

「いえ、最後まで手伝わせてください。俺もこの仕事はやく覚えたいので、お願いします」

「それじゃ、ボーっとせずに手を動かせ、仕事は待ってくれんぞ」

「はい」

そんな感じが4時間続いてようやく帰宅できた。



「ただいま・・・」

「お帰り、それじゃあ早速買い物に行こう」

今このお嬢さんはなんとおっしゃった?「買い物に行こう?」間違いない?

「断る。暑いのは苦手で、今日は外に出たくない」

「そんなこといわずにさ、行こうよ」

上目遣いで見てくるが疲労が結構きてるので俺には効かない。

「次の休みにしてくれ。もしくは明日の夕方」

「今日じゃなきゃいやだ」

駄々をこねるリム。年不相応な駄々のこね方だ。

「わかった。とりあえず何を買いたいか聞こうではないか」

「とりあえず、トマトジュースの箱買い。あと、衣類かな」

トマトジュースは近くのスーパーで買えるが、衣類となると少し足を伸ばさないとダメだ。

「わかった。はぁあ。とりあえず、衣類関係を買いにいくぞ」

俺は部屋に戻って鍵とヘルメットを二つ取り出す。普段は自転車での買い物だけど、今回は二人乗れる乗り物のほうがいい。自動車は兄貴が持って言ってるせいで無いから、これを使うしかない。まぁ乗るのは好きだけどな。

「これもってろ」

「何これ?」

「バイクで行くから後ろに乗れ。振り落とされるなよ」




「きゃぁぁ、止めて止めて〜〜」

後ろから悲鳴が聞こえてくる。だが、無視する。俺としてはこの風をもっと感じていたい。そして背中に当たる柔らかい感触。普段なら意識してしまうだろうけど、今はこの風を感じていたかった。アクセルを緩めてクラッチを握って一段階ギアを上げて、少し加速する。メーターは70を越えている。

「いやぁぁ〜、た〜す〜け〜て〜」

そんな感じで一番近くのユニ○ロに到着。

「し、死ぬかと思った・・・」

「吸血鬼なのに死ぬのか?」

「そりゃぁ・・・。ごめん、死なない。と思う」

ふらふらのリムをつれて店内に入る。

「適当に見て回ってるから、終わったら言いに来いよ」

「は〜い」

俺は適当に服を見ていく。特に服装はこだわらないから適当にTシャツをみたりしていく。

「碧、選び終わったよ」

「早いな。女の買い物はもっと長いと思ってたけど・・・」

「人それぞれじゃないかな。まぁ私はそんなに服にこだわらないからね」

確かに買い物籠にあるのは今着ているロングスカートと長袖のシャツを数枚と、

「人が買おうとするもの見るのはどうかと思うけど?」

まったくでございます。特に女性のならなおさら・・・。




「ねぇ、私今日わかったことがあるのだけど」

「なんだ?」

「碧と買い物行くのって疲れるね」

またもやリムは足元をふらつかせてる。

「後はトマトジュース箱買いか。俺だけで買ってくるから、家で晩飯用意してくれ」

「そ、そうさせてもらいます・・・」

あんなにふらふらしてるけど大丈夫か・・・。



足元がふらふらする。バイクだ。バイクのせいだ。あんな二輪でアレだけスピード出せるのはおかしい。

「バイクのばかやろー」

私の叫びは家の中でこだまするが、誰も居ないので突っ込みもなし。

「はぁ、晩御飯の準備しよ。何ができるかな・・・」

冷蔵庫の中にはタマゴ(賞味期限が2日過ぎたもの)が一パック丸々あった。

「使わないとまずいよね」



「それで、今日はタマゴ尽くしか・・・」

「うん、腐ったらまずいからね」

食卓には卵焼き、スクランブルエッグ、目玉焼き、ゆで卵。おまけにかに玉丼ときている。

「すごい徹底振りだな」

「そうかな?」

「二人だけでは食いきれないぞ?」

かに玉丼を食べてみる。吸血鬼のくせにリムはかなり料理上手だ。かなりうまい。だけど・・・

「あまったら明日の朝と夜はこれで行くつもり」

勘弁してください。俺はそう心で祈りながら、ゆで卵の殻をちまちまむくのであった。


名前の由来

「バーリム・C・マーカー」

今作のヒロインです。碧との関係は友達以上恋人未満の関係です。たぶん・・・。

さて、由来ですけど、血は赤い色です。それが私のイメージ。バーリムですけど、「朱色」のバーミリオンから取ってます。そしてマーカーは漢字変換で「真

紅」です。とりあえず、赤がイメージですw

「C」ですか?今は楽しみにしていてください

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