十八話
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彼の存在を知ったのはただの偶然。この町を散策していた時に聞き慣れた声を聞いて彼のことを知った。彼は吸血鬼の状態で血を吸っても『下層吸血鬼』の影響を受けない。吸血鬼にとってそれはどれだけ都合が良いことか。そして、私は彼の家に入るために一人の男に接触して、彼の家に招かれたのだ。形はどうあれ、招かれれば問題ない。チャンスと思い、私は彼の首筋に牙を立てた。なかなか味わえないこの感触と、珍しい血の味で必要以上に血を吸ってしまった。しかし、私はそんなこともお構い無しに夜の街を飛んでいた。だが、後ろからの攻撃を受けて屋根の上に不時着することになった。そこで対峙した相手は・・・。
「あなたはさっき、私が血を吸い殺したのに・・・」
俺の理性がだんだんと薄れていく。俺は必死に抵抗する。
(相手はまだ子供だ。こんなことして何になる)
だが、無常にも体は勝手に動く。俺の中の何かが俺の体を支配している。
「人間が私に勝てると思ってるのかな?」
少女は人差し指をだして俺に突きつける。指から赤い何かが飛んで肩に当たる。
「どうやら、『世界』の『代行人』でもなさそうね。人間のくせに私たち吸血鬼に逆らわないでよ」
肩から血が流れる。だが、すぐに傷はふさがる。
「う、うそ。何よその回復力は。私たちより早いなんて・・・」
人差し指から赤い弾丸を何度も飛ばす。体に受けながらも前進する。少女はそれに合わせて後退する。
「そ、そんな。あなたは人間なの・・・?」
俺の体は勝手に右手に持っていた模造刀を振りかざす。少女は後ろに飛びのく。それに合わせて、跳躍して左手で顔をつかむ。
「むっ、むむむ・・・」
(やめろ、それ以上戦う必要ないだろう)
心で思っても体は勝手に動く。右手の模造刀を地面に刺して、左肩をつかみ左手でつかんだ少女を首筋が顔の前に来るところまで持ち上げる。そして、口を開く。
「むむ〜、むむむ」
(何をする気だ。やめろ、やめてくれ!!)
私は闇の中の碧を見つける。碧は何かをつかんでいる。碧がつかんでいるのは少女であり、碧の口から牙が見えている。
「牙、待って、碧!!」
私は翔る。早く、早くしないと碧が吸血衝動を持ってしまう。仕方ない。
「届いて!」
私は手の平から赤いナイフを4本作り投擲する。狙いが甘いがこっちに気を向けるはず。赤いナイフは碧の首筋、左腕、右手に当たる。碧はこっちの存在に気づいた。
赤いナイフが首筋、左腕、右手に突き刺さる。その向こうにはリムが居た。
(リムか・・・。俺を止めてくれ)
俺はつかんだ少女を放り投げて、模造刀を持つ。俺はそのまま1メートル先のリムに切りかかる。リムは手の平から赤い両刃の剣を取り出して模造刀を受け止める。俺は後ろに飛び、右腕に噛み付く。長くなった牙で傷をつくり、血を流す。血は模造刀にまでいきわたる。そのままリムに向けて模造刀を振る。その勢いで血が刃の形となり、リムの赤い両刃の剣に当たり砕く。
「しまった!!」
武器を失った。次を作るのに時間が無さ過ぎる。仮にあったとしても、『カイン』の力に飲み込まれそうな碧がそれを許すはずが無い。碧の模造刀が目前まで迫る。しかし、それが目前で止まる。
「イ、イマ・・ダ。オ、オレヲ、トメ・・・テ、ク・・・レ」
ようやく、言葉を出して、動きを止めることが出来た。しかし、いつまで持つかどうか。
「ハ、や・・・ク」
リムは俺の模造刀を奪うと俺の頭に一撃を加えた。
「いい加減に目覚めなさい!!」
その言葉を聞きながら俺は意識を手放した。
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