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丙午の巫女  作者: 覡童子
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丙午の巫女 ‐終章‐

 大火を生き残ったお温羅たちは金宮家と協力し、紅葉の墓を建て直し、その横に鈴鹿の墓を新しく建てた。紅葉が左利きで、鈴鹿が右利きだったため、お互いに利き手で手を繋いでいられるよう、配置も工夫したとのことで。


 そして村人たちは二人の巫女の記憶を風化させないために、ある祭事を始めた。"丙午祭(へいごさい)"と呼ばれるその祭事は、六十年に一度、丙午の年に、鈴鹿の命日と紅葉の命日の二日に分けて行われた。鈴鹿の命日には、馬に乗り市女笠を被った白装束の巫女が行列を連れて街を練り歩き、最後にその巫女が御社で焚かれている"御燈火"の分火で松明を燃やし、厄災に見立てた仮小屋に点火し、次の丙午までの村人たちの無病息災を祈った。紅葉の命日には、白装束の巫女と白衣に緋袴の巫女による奉納演武、そしてその後に二人による巫女神楽が行われた。


 村では大火の起こった丙午の年に"鬼狩り禁止令"が出され、"鬼狩り"は根絶されたというが、人の心の中に潜む鬼との果てしなき戦いは、今もなお、続いている。

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