1話:光る餅は美味いらしい
その日、先生は浮かない顔をしていた。
1月中旬。冬休み明けの課題テストがちょっといい点数で終わって、それほど家であれこれ言われずに済んでほっとしている僕と、浮かない顔の先生。
そんな土曜日の午後1時。遅めのお昼ご飯は、僕は大根おろしのからみ餅。先生は大根おろしにめんつゆかけたやつ。つまり、僕が食べてるものの餅抜き。
……夏の終わりに先生の家にある餅を食べきったはずの僕は、また餅が出てきた以上、先生の身に何が起きたかは察している。
多分、先生、実家に帰ったんだ。餅はそのお土産として持たされた奴だと思う。
「元気ないね」
「ん?そうか?まあそうだ。元気ない。元気ないが、君にそう言われっちまうとなると、いよいよ僕は元気がないらしい」
先生はそんなようなことを言って、何か書いていたペンを置いた。そして代わりに大きなマグカップを手に取ると、中に入っている緑茶を、ずずず、と飲む。
「まあ、隠すようなことでもないな。僕は正月に実家に帰ってきたんだが」
「うん。餅で分かった」
「さながら名探偵だな、トーゴ。……だが、ここから先は如何なる名探偵であろうとも、知るところではないだろう」
先生はちょっと元気が出たらしくて、大仰な仕草をしてみせてから……一気にげんなりして、言った。
「……叔父上がな、『僕が死んだら家は護に譲る』と言い出したんだが……それで結構、揉めてしまって」
「遺産相続の話?」
「まあ、遺産相続の話だ。とは言っても叔父上はまだまだぴんぴんしてるし、死んでもらっちゃ困る齢なんだがな。うん……来年のことを言うと鬼が笑うというが、こうなると鬼が大爆笑必至だな、こりゃあ」
先生はそう言って、笑顔とは程遠い顔でため息を吐く。
「僕としては、この家を頂けるならそりゃあ嬉しい。ここは中々住み心地がいいし、君も来ることだし」
……僕が来ることを『嬉しい』に数えてくれているのが、すごく嬉しい。先生が浮かない顔の中、申し訳ないけれど。でも嬉しい。
「ただ、なあ……この家を巡ってうだうだ始まると、なあ……」
先生が時々言う『ケチがつく』って、こういうことを言うのかもしれない。先生はこの家を気に入っているようだし、ここで楽しく暮らしている。なのに、この家に纏わることで、全く楽しくないことが起きてしまうと……うん。『ケチがつく』。
「叔父上には子供が居ない。だからまあ、順当に相続するとなると、僕の母親か、はたまた祖父母……いや、まあ、祖父母は流石に、叔父上が亡くなる時には生きてはいまい。流石に。うん、ということは、まあ、僕の母親、ということになる、のか。うん……何が悲しくて実の親と遺産相続争いしなければならんのだ」
こういうことについて、僕がコメントできることってあまり無い。なので、『お疲れ様です』の意を込めて、先生のカップにお茶を注ぎ足す。
「こういう話を君にするのもどうかと思うが……僕の母親は君の所と同等かそれ以上に厄介でね」
先生はお茶の御礼をジェスチャーでやってから、カップをまた傾けて、渋そうな顔をする。僕も一緒にお茶を飲むけれど、そこまでは渋くない。
要は、先生にとって、お茶というよりは、話が渋いんだろう。
「彼女は『これだけやってあげたんだから』っていう伝家の宝刀をお持ちでね。……別に、僕が今の職に就いているのは彼女のおかげではない気がするし、そもそもそれなりに名を上げるまでは辞めろと毎晩電話がかかってくる始末だったんだが……あ、もういいや。やめよう。不毛だ。毛が無くなる。禿げる」
うん。……なんとなく先生の毛根はいつまでも元気な気がするのだけれど、案外そうでもないかもしれない。僕もそうかもしれない。だから不毛な話はやめよう。
……いや、そうでなくたって、不毛な話は、やめよう。疲れてしまう。
「子は親を選べない、とは言うが、一人立ちした後どうするかについては、ある程度は選べるんだよな。ただ……選べたとしても、親というものと完全に縁を切るということは、そう容易くない。最近、それに気づいた」
只々不毛な話はやめた先生は、不毛といえば不毛だけれど多少は建設的な話、というあたりに話題を落ち着けたらしい。そこの話をしながら、ちょっと寒そうにもそもそ体を揺らす。
「疎ましいが、親だからなあ。うん、必ずしも悪い思い出しか無い訳でもないんだ。これが。厄介なことに。それでいて、僕自身、色々なものをスッパリやれてしまう性格ではないもんだから……」
「うん」
なんとなく、それは分かる。
先生ならそういう考え方になりそうだな、っていうことも分かるし、先生の言うことの理屈も分かる。
……それから、多分、僕も、同じように思っているから。だから、分かる。
僕が頷いていたら、先生は僕を見て、それから、ふい、と目を逸らした。顔の前で指を組んで、その指を所在なげにふらふらくるくる動かしている。
「……おかしな話だと思うが、期待に沿えなかったことへの負い目みたいなものは、あるんだ。ちょっぴりな」
そしていつもの先生からは考えられないくらい寂しそうな……いや、申し訳なさそうな?うん、そういう顔をして、先生はそれからしばらく、黙っていた。
それを見ながら僕は……そうか、僕だけじゃないんだなあ、と、ぼんやり思った。
なんとなく、こういうことを考えているのは僕だけのような気がしていた。少なくとも、学校に居ると、そう思えた。
第一志望を落ちた人は居たけれど、それでも、僕みたいに考えている人は居ないように思えた。
僕は、他の人が頑張らなくていいことを無駄に頑張っているんだな、ということは、なんとなく分かった。
どうにも、他の人にとっての『親』と僕にとっての『親』には、意味合いに大きな隔たりがあって、でも、それに気づいているのは僕だけで、隔たりのこっち側に居るのも僕だけで……。
……でもどうやら、僕だけじゃないらしい。
「他人なんだな、って、思わない?」
僕だけじゃないよね、と、確認したくて、僕は先生にそう聞いていた。
指を組んだまま黙っていた先生は、僕の問いかけに随分驚いたらしい。目を瞬かせて、それから、僕が発した言葉の意味を考え始めたらしい。
「あの、自分とは別の生き物なんだな、っていうか、そういう……なんだろう、自分が突然変異しちゃった生き物のような気がするというか……」
どう説明したらいいかな、と思いながら言葉を重ねていくと、先生は、組んでいた指を顔の前から机の上へ移動させて、ちょっと身を乗り出す。
「君もかい、トーゴ」
……そしてその一言が、なんだか、すごく嬉しい。
「そう、なんだよなあ……まあ、さっきの負い目の話とも重なるんだろうが、どうにも、僕は……突然変異してしまったなあ、と、いう感覚で青年期を過ごした気がする。言ってみれば、一家で僕だけミュータントだ。両親も兄さんもちゃんと人間なのになあ……」
先生はそう言って……それから、苦笑いしてお茶を飲む。組まれていた指がのんびりマグカップへ伸びて、のんびりマグカップを持ち上げて、中身を口元へ運ぶ。その一連の動作を、僕はゆっくり見守って……。
「ただ、まあ、すまんが今は実はそうでもない」
先生が何とも言えない顔でそう言うのを聞いて、ちょっと力が抜けてしまった!
「今はただただ、親というものは自分を生みながらにして自分とは別種の生物なのだなあと思うだけだな。僕も悪いかもしれんがあっちも悪い。うん。僕がミュータントならあっちもまた別種のミュータントだ。なんなら、全人類皆等しくミュータント!」
更に、広がっていくミュータントの輪にちょっと衝撃を受ける。全員が突然変異だったら、そもそも変異とは一体何なのか……。
「上手くいかないってのも、しょうがない。違う生き物、それも怪物VS怪物なんだから分かり合えなくてもしょうがない。何と言っても巨大怪獣2体が集結したならそこにあるのは必ずやバトルだからな。ガメだのゴジだのも戦っていたことだし……」
先生はそう元気よく語って、大根おろしをつまみにお茶を飲んで……急に、しょぼくれた顔をする。
「……と思うと同時に、少し分かり合えてしまう部分があったりして、結局は今に至る。うむ。君のように、溺れてしまって息ができない、っていうかんじじゃあないが、時々躓く程度には足元になんかある状態だ」
……成程。足元に、なんかある。そうか。足元になんか、あるのか……。
「言ってみれば水溜りみたいなもんさ。飛び越えようと思えば飛び越えられるし、その内、よっこいしょと跨ぐだけで越えられるようになるのかもしれない。だが、時々ドボンと足を突っ込んでしまって非常に嫌な気持ちになるし、しばらくは靴の中と靴がぐしょぐしょで大変なんだ」
水溜りに足を突っ込んだこと、僕は無いんだけれど……ええと、まあ、雨の日に靴にじんわり雨水が染みてしまって、靴下まで濡れてしまった時の感覚くらいは分かるよ。そっか。あんなかんじなのか。
「うん。そうだな。突然変異の僕らだが、まあ、ミュータントの先輩として言わせてもらえば、今、君が溺れてる沼はその内、水溜りくらいまで干上がるぜ」
僕がぐっしょりした靴と靴下の感覚に思いを馳せている間にも、先生は笑って続ける。
「まあ、僕らがそれぞれ親とは違う生き物だったとしても、これはこれで悪くないだろう?人間社会に混じって、うまいこと生きていこうじゃないか。ちょっと肩身が狭い思いをしつつ、後ろめたい思いをしつつ、時には同種のミュータント同士の会合なんぞ開きつつ……」
先生はそう言って、最初よりずっと明るくなった顔で小さくため息を吐く。多分、気合を入れるためのため息だ。
「しょうがない。僕らはこういう生き物だ。他者が望むようにはなれないさ」
うん。そう、か。僕らは、こういう生き物……。
……まだ、望まれることを全部振り払って『しょうがない』と割り切れるほど、僕は強くはない。だから、『人間に成りすましたい』と『しょうがない』の間らへんを目指そうとしている気がする。或いは、どっちつかずにふらふらしているのか。
中途半端でよくないかな。思い切った方がいいんだろうとは、思うんだ。どっちかにしてしまった方がいい、っていうことは、分かる。
けれど……今はまだ、溺れているくらいなので。僕が溺れている沼はその内、水溜りぐらいのサイズになるらしい、ので……そうなるまで、もうしばらく、このままで居ることになるんだろうなあ、と、思う。
「しかし……僕が実家から持ち帰らされてしまった餅を君がもちもち食べている姿を見ていると、なんというか……負債が消化されたような、そういう気分になる。それで、まあ、餅も実家もそう悪くないじゃないか、と思えるなあ」
ちょっと硬くなってきてしまった餅を食べていたら、それを眺めて先生はちょっと感心したようにそう言った。
「さながら君は獏だな。悪い夢はもちもち食べてしまうらしい」
ということは、餅は悪夢?……先生にとっては悪夢なんだろうなあ。僕にとっては栄養源。
……そういうもの、だろうか?それでいいなら、僕、幾らでも餅を食べるけれど。
うん……。
「あの、先生。もう1つ、餅、もらってもいい?」
「ん?勿論だとも。満足いくまで食って行きたまえ」
そういうことなら、僕、遠慮なく餅を食べていこう。先生の負債は消化したい。悪夢も食べたい。
「……ま、腹を壊さん程度にな」
勝手知ったる冷凍庫から餅を出していたら、先生はそう言って、ちょっと照れたように笑うのだった。
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第十二章:突然変異のミュータント達
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「魔王!じっとしていろ!」
ラオクレスの声が鋭く飛ぶと、魔王は、まおんっ、と鳴いてぴたりと動きを止めた。そこへ、ラオクレスが剣を抜いて走っていって、魔王の尻尾を掴んでいた手を斬り払った。
「魔王!こっちだよ!おいで!」
自由になった魔王へ手を伸ばすと、魔王は、まおーん!と鳴きながらぽてぽてと走ってやってきて、僕の手の中に飛び込んできた。
……というところで、管狐が出てきて、僕の足元に出てきていた手を尻尾でびたんと叩いて払う。ありがとう、助かった!
「トウゴ!大丈夫か!」
「あ、うん!こっちは大丈夫!」
管狐と鳳凰が僕の足元を守ってくれるのを見て、ラオクレスは早速、他の場所に出てきているゾンビと戦いに行く。
「トウゴ君、ここは管狐ちゃんに任せて大丈夫?」
「うん。管狐と鳳凰と……あ、魔王も戦ってくれるみたいだ」
クロアさんもどこからか(本当にどこからか!)ナイフを取り出して、それでゾンビの手を斬り払っていたのだけれど、その間、僕へ伸びてきた手は、管狐が尻尾でびたんとやってくれたり、同じく飛び出した鳳凰がつついたり蹴飛ばしたりして追い払ってくれている。
更に、管狐を見て学習したらしい魔王が、尻尾を振り回してゾンビを威嚇したり、時々尻尾からゾンビをぱくん、と食べてしまっているから、多分、こっちは大丈夫。こんこんきゅるきゅるまおんまおん。うるさいけれど頼もしい。
「そう。なら私、町の方の被害を確認してきていいかしら?この場はあなた達と騎士団に任せるわ」
「うん。お願い!」
クロアさんは僕の返事を聞いて、早速駆け出していった。素早くてしなやかな身のこなしは、野生の動物を思わせる。そんなクロアさんは、早速、夜闇へ紛れて町の方へと消えていった。
……そして。
「残念だったな!ここは名高い森の騎士団の結婚式二次会会場だぞ!」
マーセンさんはそう叫ぶと、礼服のまま早速戦い始めた。
「酔い覚ましに丁度いいな!」
インターリアさんも早速戦い始めた。
「結婚のめでたさに勝利のめでたさも加わるってか!いいねえ!」
「よーし!腕が鳴るよ!さっさと蹴散らしちまおうぜ!」
そうして、会場に残っていた森の騎士団員達は全員、戦い始めた。
そうして……意気揚々と戦う騎士達の手によって、10分もしない内に、全てのゾンビは片付いてしまったのだった。
……ゾンビ達、襲いに来る場所を間違えたんじゃないだろうか。騎士が集まっているところになんて出てきちゃ駄目だよ!
そうして、ゾンビが片付いた中、僕は……後片付けのために、光るものを描いて出していた。ほら、太陽の光を浴びたゾンビって、灰になって消えてしまうみたいだから、その……今この場所、騎士達に斬り倒されたゾンビでいっぱいなので。うん。
ちなみに、描いているのは、不透明な太陽の蜜、みたいなもの。
……いや、太陽の光の蜜、結構描くのが大変なんだよ。透き通ってとろりと不定形で、更にそれが輝いている、って、その……ものすごく、描きにくい。だから、ちょっと楽をするために、不透明なものにしてみた。
……ただ、やっぱり太陽の蜜は透き通っていなきゃいけないらしくて、僕が描いて出したものは、その……光る餅、だった。
とろんとして柔らかな搗きたて餅が、発光している。……うーん、変なものを生み出してしまった。やっぱり手を抜こうとか、考えるものじゃないな。
餅の光は大分違うらしくて、ゾンビが一瞬で灰になるようなことはなかった。ただ、じわじわと光に溶けて消えていくような、そういうかんじでゾンビの死体が片付きはするので、もういいか、と思って光る餅を量産する。
そうするとそうしたで、鳥が飛んできて光る餅を食べていったり、光るものが大好きな魔王が光る餅を抱えてかじりついてはまおんまおん鳴いたりするので、中々捗らない……。
「お待たせ。大丈夫だったかしら」
そこへ、クロアさんがいつの間にか戻ってきていた。いつの間に。
「うん。こっちは……騎士達が蹴散らしてくれた」
クロアさんは僕らの周りを見て、楽し気に笑いあって勝利を喜んでいる騎士達を見て……にっこり笑った。
「ゾンビ達、出てくる場所を間違えたわね」
あ、そう思う?僕もそう思う。
「町はどうだった」
僕が光る餅を抱えた魔王を抱えてゾンビの死体(っていう言い方は変だろうか?)を照らして回っている間、僕の護衛を自主的にしてくれているラオクレスが、早速クロアさんに聞く。
「そうね。結論から言えば、問題なし。ゾンビは市街地にはほとんどいなかったし、居たとしても私1人でちょっとやって始末できちゃうくらいだったわ。道に迷った、っていうかんじかしらね」
頼もしい限りです。ありがとう。
「しかし……ゴルダの時といい、今回といい、最早偶然とは思えんな」
クロアさんの報告を聞いて大体僕と同じような感想を抱いたらしいラオクレスは、そう言って渋い顔をする。
……うん。ゴルダの山で精霊様と僕が一緒に居るところにゾンビが来たから、また、それなのかもしれない。
つまり……精霊を狙いに来た、っていうか。
「これ、また夜の国、なのかしら?」
「ううん……違うと思うけれどな」
こういうモンスターの類というと、夜の国の生き物達が思い浮かぶ。あの国の生き物は、人間とは違う形をしているから。タルクさん然り。
けれど、ゾンビは夜の国に居なかったと思う。……うーん、でも、夜の国というか、竜王様が森の町を襲って僕を攫った時は、結構色々なモンスターが来ていた。あの類、っていうこと、なんだろうか?
「……骨の騎士団と似た傾向だよね」
それから更に遡って考えるなら……骨の騎士団。今日も元気にカタカタと街の警備をしてくれているので、彼らの存在は記憶に新しい。それで、まあ、骨とゾンビって、ちょっと似てるんじゃないかな、と、思わないでもない、というか……。
「ああ……となると、マーピンク家か?」
「違うと思うよ。流石にマーピンクさん、もう、やらないんじゃないかな……」
マーピンクさん、ちゃんと僕と契約したことは守ってくれているらしい。僕が寝ていた間にも、マーピンクさんが動いたっていう話は聞いていないし。
まあ……今は国が3分割されてしまっているような状況だから、どこかとは手を組んでいるんじゃないかと思うけれど。でも、また魔物と手を組む、っていうのは難しいと思うよ。僕との契約内容からして。
「そうか……なら、やはり、骨の騎士団と同じような存在、ということか。そして何かが裏に潜んでいる、と」
「うーん……」
何かが裏に潜んでいる、か。まあ、ゴルダで見たゾンビもここで見たゾンビも、自分の意思があるようには見えなかったから……操っている誰かは、居る、のだろうけれどさ。
「……僕、骨の騎士団の裏に潜んでいたのが、竜王様だと思ってたんだけれど」
「……そうだな」
そう。
僕、魔物を使ってこの町を襲っていたのって、竜王様だと思っていたんだよ。その目的は僕を攫ってうにょうにょの餌にしてふりゃふりゃの蜜を作るため、っていうことで……。
ただ、もし。
もし、骨の騎士団を操っていたのが竜王様じゃなかったとしたら……それは、僕らが知らない何かだ、っていうことになる。




