アニメの世界へ行ってみたい!
「ザコキャラダーDQNが来たんですか!」
逢瀬川家に帰宅して、リビングで笑が思留紅、キッチンで夕飯の支度をしている紗織、それを手伝おうとするも動線の邪魔だからと断られ椅子に座ってテーブルに置いた湯呑みで梅昆布茶を啜る聡一、それに背を向け、窓辺を向いたソファーに座る思留紅に襲来の旨を伝えると、思留紅が思いの外眼を輝かせた。
「え、会いたかった?」
「いえ、全然まったく」
が、すぐ素面に戻った。
「それでね、私たち、アニメの世界に戻って、ラブリーピースの新作映画をつくらないかって、よつばさんから提案されて……」
アニメの世界に戻ってもリモート通話はできる旨も伝えた。
「そう、ですか。つまり、うちから出ていっちゃうってことですよね」
「それを言われると思うとつらくてね」
「うーん、でも、幸せならオッケーです!」
「え、いいの!? っていうか私たち、意外と愛されていない?」
「笑さん、女の子みたいなこと言いますね」
「女の子だからね」
「こういうのはもう、心の中で決めていて、礼儀として一応、私たちに相談してるんですよね?」
「思留紅ちゃん、大人ね」
幸来が言った。
「いえいえそんなことありません。話には続きがあります」
「というと?」
夢が促した。
「いまは戦士ではないものの、私と花純さんもラブリーピースの一員です。つまり、私たちもアニメのキャラクターに加えてほしいんです。もちろん、花純さんには要相談ですが」
ということで、思留紅が花純に電話した。
『出たい! 私、ちっちゃいころなりたいと思ってたんだぁ、アニメのヒーローガール!』
「いやいや、ヒーローっていったって、私たちはザコキャラダーDQNを言葉攻めして、留めに粗○ンを蹴るだけだよ? そうするとアイツ、悦んで浄化されるから」
『あ、そっかぁ、そういうのが、好きなんだったね、ザコキャラダーDQN。うん、大丈夫、私ももう、そこまでウブじゃないっていうか、なんとなく、知識はあるから……』
「花純ちゃん無理してない!?」
「そうよ、純血乙女があんな俗悪のために穢れる必要なんてないわ!」
「それに、私たちの世界へ行ったら、もう二度とこっちの世界には帰れなくなるかもなので……」
笑、幸来、夢が言った。




