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ネコーズ VS 赤マント     真相編

 ネコーズ達と犬神今日子は、人面犬マサノブを連れ、赤マントが現れるという高校へ着いた。


すでに夕日は沈み、辺りは暗くなり始めている。常人には、恐くて立ち入ることのできない恐怖のスポットと化している。


「学校の許可は取ったから、いつでも入れるわよ。まずはどこに行きましょうか?」


今日子は学校のカギを持ち、ネコーズに尋ねる。やはり友人がいないと怖いらしく、震えている。


「じゃあ、とりあえず、今日子さんが以前に入ったトイレに向かいましょう。犯人は現場に出没すると言いますし……」


「そうね。怖いけど、行ってみるわ」


ネコーズ達一行は、例のトイレに向かう。すると、モコソンが尋ね始める。


「以前に入った時は、大でしたか? それとも小でしたか?」


「え? その質問は必要かしら?」


「いえ、個人的な興味ですよ、僕の……」


モコソンの暴走に、マサノブがキレる。


「今日子さんが学校で大なんてするわけないだろ! 小ですよね、今日子さん」


「ええ、小の方よ。夜は寒かったし、やむおえずね……」


「そうか……」


ネコーズはモコソンに注意する。


「おいおい、モコソン、推理に参加するふりして、個人的な趣味に走るなよ。迷惑だニャン。僕も気にはなったけど……」


「いや、トイレに入っていた時間の目安くらいにはなるだろ。小ならせいぜい二分といったところだが、大なら最低五分は必要だからな!」


「まあ、そうだな。便によっては、体調なんかも分かる。医者としては、こだわりの部分なんだね?」


「そうなんだ。分かってくれたかい、今日子さん?」


「ええ、セクハラには入れておかない事にするわ。次からは、気を付けてね!」


そうこう話していると、問題のトイレに着いた。ネコーズとモコソンは、トイレ掃除を始める。


「よし! 今日子さんがトイレに入られるのだ。ちゃんと綺麗にして、大でも小でも出来るようにするんだ。マサノブと今日子さんは、ちょっと待ててね!」


「はあ、ありがとう……」


そう言って、ネコーズとモコソンはトイレに入って行く。


「ふひひひひ、更に監視カメラをセットしておきますよ。


問題が発生した時は、これで事件の発生を知ることができるし、今日子さんが僕達の報酬を知らないと言って誤魔化そうとした時の対処法など、色々使えますからね。


まずは、トイレの便器の前、トイレの上、窓ガラスの見易い所、いろいろな角度から今日子さんを映しますよ。今回は、後ろも危険と思い、背後の画像もバッチリです。


これで、今日子さんのプリケツもバチッリ……、いえ、背後の防犯もバッチリ映ります!」


「ふむ、まあ、今日子には、防犯カメラの存在を知らせない方が良いだろうな。その方が、犯人も油断することだろう。


よし、セットしたら出て行くぞ。今日子には、十分くらいは入っていてもらおう。その方が犯人も、油断するだろうからね」


「マサノブは、トイレの手洗い場で待機とさせますか。何かあった時は、身代りくらいにはなるでしょう。犬って奴は、ご主人のためなら死をも恐れない奴だろうから……」


こうして、犬神今日子を使った、赤マント囮作戦の準備は整った。


 ネコーズに指示され、今日子とマサノブはトイレに入って行く。


マサノブは、手洗い場で待機をし、ネコーズとモコソンは、専用のモバイルで今日子を見る事にする。


これは、今日子を守るためであり、決して覗きではないのだ。ネコーズとモコソンは、モバイルに注意を集中する。


「お、今日子がトイレに入ったぞ。それにしても、あいかわらず良い身体してるな。犯人が付け狙うのもうなずける」


「あ、ついにスカートを脱ぎましたよ。ブルーのパンティが露わに……。ここで、ちょっと違和感を感じたのか、止まってます。一気にパンツまで脱げよ!」


「モコソン、今日子に集中するのも良いが、周りにも気を配れよ。奴は、すでにトイレ内に侵入しているはずだ!」


「はいよ。おお、ついにプリケツを出しましたよ。プルンと、ちょっと揺れました。


オッパイのみならず、尻も肉付きが良いですね。

惚れ惚れする身体つきです!」


「ん? トイレの上の方で、何かが動いてる気がするぞ」


「そうですか? 音はあまりしませんけど」


「いや、微かだが、何か引きずる様な音がする。猫の僕にしか聞こえないのかもしれないが……」


すると、突然に、今日子が叫び声を上げた。


ネコーズとモコソンは、急いでトイレに向かう。するとそこには、トイレから急いで出たのか、半ケツ状態の今日子が脅えて、座り込んでいた。


今日子は、トイレの上の方を見て、何かを訴えているが、恐怖で声が出ていないようだ。ネコーズは、犯人が分かったのか、犯人の名前を叫ぶ。


「そこまでだ! 今日子を付け狙っていた犯人はお前なんだろう、モコネコ!」


モコソンは、今日子にスポットライトを当てる。男のさがだ、分かっていても、今日子を見たくなってしまうモノだ。ネコーズは、モコソンのライトを奪い取り、犯人を照らし出した。


「よくオイラだと分かったな! 脅える今日子の様子を見て、楽しんでいたというのに……。これは、オイラと今日子の問題だ。部外者は引っ込んでいてもらおう!」


「いや、明らかに不法侵入だし、ストーカー行為も犯罪だ。黙って見過ごせるものか! そんな赤マントをかぶって、変装したつもりだろうが、僕の目は誤魔化せないぞ!」


「どうやら、ここで決着を付けるしかないな。勝負だ、ネコーズ!」


ついに、ネコーズとモコネコが対峙する。

はたして、勝つのはどちらなのだろうか?

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