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ネコーズ VS 未来を見せる猫  推理編

 ネコーズ達は、埼玉県の未来を見せる猫のいる場所に辿り着いた。有名な猫なので、拓馬君の写真は分からなくても、猫の居場所ならば、ほとんどの人が知っていた。


「ふーむ、どうやらものすごい人気のようだな。まあ、その人気も僕が現れれば、一気に落ちて行くものだろう。


メス猫なら、嫁候補に加えるし、オス猫なら絞めてやればいい。どちらが有能かをはっきりアピールしておかないとな!」


「まあ、どんな猫でも君の敵じゃないだろうけどね。こんなに事件を解決してる猫は、そうそういないよ!」


ネコーズとモコソンがそんな話をしていると、問題の猫を見付けた。とりあえず、遠目から観察して見る。


「ほーう、なかなかの筋肉の締まり、毛艶の良さ、かなり手入れされているな……。ん、これは奴の家のゴミか? どれどれ……」


ネコーズは、ゴミを漁り始める。これも探偵としての重要な作業なのだ。もしも、企業などを追い詰めようとする場合、一つのレシートといえどもあなどる事は出来ないのだ。


それだけで、いつ、どこで、何を買い、どういう行動や私生活でどんな事をしているかを調べる事ができるのだ。


更に、メモの紙などにより、デートや重要な会議、暗証番号まで分かってしまう場合がある。みんなも気を付けてね! 


 ネコーズはゴミを漁り、だいたいのターゲットの情報を仕入れた。


「ちっ、良い物食ってやがるぜ! しかし、これはまずいかもしれないな……。まずは、あの猫を味方に付けるとするか……」


ネコーズは何かが分かったらしく、急いで問題の猫に近づいていく。


問題の三毛猫は、塀の上に座り、毛繕いを始める。どうやら、そこの家に飼われているようだが、家は普通より大きく豪勢だ。


「へ―イ、そこの珍しいオス猫、三毛猫のオスとは珍しいじゃないか!」


ネコーズはそう言って、三毛猫に話しかける。


「なんだ? 俺様の子分にでもなりに来たのか? それでなきゃうせな! ここは、俺様の縄張りだぜ! 弱い物は死に、強い者だけが生き残る。ここはそういう世界なんだぜ!」


三毛猫は、ネコーズを挑発する。


「ほう、そうやってやくざとかいう人間のクズ共に飼われているのか? 


奴らは、汚れた金で生活している。それを知って、汚れた事をしているとしたら、貴様も同罪だぞ! 


可愛いメス猫ならば脅されているということもあるが、貴様の場合は違うはずだ!」


「ふん、未来を見せる猫の事か? ちゃんと仕事をしているだろう? 人間を識別し、金になりそうな奴は、ヒントを与えてやり、成功へ導いている。


しかし、将来や未来に、夢も希望もなさそうな奴は、俺様達の餌となる! 


人身売買のカモとしてな。ある程度の人間は、成功に導いてやり、偶に数人を医療道具へと変えてやる。ただそれだけの事だ!」


「そうやって、将来も未来もないとか思って、子供や青年などを路地裏に誘い込み、やくざ達の餌食にしているんだな!」


「ははは、金を持つ優秀な人材を生かすための協力をしているのだ! いいぞ、人身売買は金になる上に、邪魔くさい人間を始末してくれる。まさに、一石二鳥だ! これで、


猫の将来も安泰だろう。カスみたいな人間をどんどん減らして行き、俺様達猫が天下を取る日も近いぜ! 


暴力団なんざ、拳銃の暴発一発で、壊滅させることも出来るからね。全ては、俺様の気分次第さ!」


「お前も最初は、良い猫だったのだろう。しかし、やくざ達との接触によって、悪猫へと落ちたな……。同胞として、黙っているわけにはいかない!」


「ほーう、俺様とケンカをするか? いいぜ。

退屈していた所だ! 遊んでやるぜ、来いよ!」


三毛猫は、ネコーズを挑発する。

ネコーズは塀に登り、攻撃態勢に出る。


「ふん、人間に世話され、闇に落ちた猫に、僕を倒すことはできないぞ!」


ネコーズはケンカ態勢に入り、威嚇し始める。

人智を超えた決戦が今始まろうとしていた。


モコソンは、塀に登れないため、ネコーズが勝つ事を祈るしかない。

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