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ほんとにバカなの佐藤さん

続編

  まさかと思うけど佐藤さんは馬鹿なのか。

  いやでも信じたくない、佐藤さんが馬鹿だということを。

  でも昨日の一連の流れでワザとやっているとも思えないし。

  久しぶりだこれほど考え込んでいるのは。

 「なあ、駿河昨日なんで先に帰ったんだ」

 「知らん、お前が悪いのだ、お前の心配などしても意味がない」

  心配くらいしてくれたっていいのに、愛想が悪いな。

  全く何年間一緒にいると思っているんだ。

 「そう言ってるけど昨日泣きそうになってたんじゃないのか」

  こう問いかけると駿河は顔を真っ赤にして。

 「なぜ、それを知って……」

 「俺はおえのことをたくさん知っていると言ってるんだよ」

 「この変態ストーカー男が」

 「おいストーカーの意味間違えているよ」

 「うるさい、話しかけるな」

 「僕の情報網を舐めないでくれよ」

  自慢ではないが自分の情報集収力はすごいと思う。

  でも佐藤さんがバカかもしれないという情報は全然なかったな。

  自分の未熟さを痛感した。

  まあ、こんなどうでもいい話は置いといて。

 「なあ、駿河佐藤さんって馬鹿なのか」

 「なんだ話しかけるなといっただろ」

 「いいだろ、少しくらい、佐藤さんは馬鹿なのか」

 「どうした、とうとう頭がイカれたか、佐藤さんは見ての通りではない   か」

 「見ての通りとはどう言うことなんだ」

 「どう言う事って、お前は毎日佐藤さんを見ているだろそれなのにわから  んのか」

  はい、わかりません、ただじっと見つめてるだけですから。

 「しょうがないな、教えてやろう佐藤さんは二年生の学年主席だ」

  嘘だろ、じゃあなんで会話が噛み合わなかったんだ。

  学年主席ならあんな単純な言葉のミスをするわけがないし。

  もしかして自分の勝手な思い込みだったのか。

  だとしたら佐藤さんを馬鹿だと思い違っていたのか。

  なんて失礼な、あれだけ尊敬していると言っていたのに。

 「どうした、顔色が悪いぞ」

 「ああ、大丈夫だ、やっぱ心配なんだな俺のこと」

 「違うから、だだ気分が悪そうな人を心配しているだけだから」

 「心配してくれてるじゃん、ありがとよ」

 「べっ、べっ、べつに……」

  駿河はなぜか顔を赤面させどっかへ行ってしまった。

 「そのうち駿河は帰ってくるだろ、それより佐藤さんに謝りに行かなけれ  ば」

  べつに行かなくてもいいと思うけど、僕の気が収まらない。

  僕は急いで二階に上がって佐藤さんのクラスを探す。

 「確か、三組だった気がする……」

  かすかな記憶を頼りに頑張って教室を探す。

 「おや、どうした一年生」

 「あ、先輩ぃ佐藤さんの教室はどこですかぁ」

 「佐藤の教室ならまっすぐ行って、左ね」

 「ありがとう、ございました」

  僕は剣道部の柿坂先輩に道を教えてもらい、ありがたかったな。

 「お、ここか遠かった、ように感じた」

  二年生と言うだけで恐怖を感じるような気がする。

  だが勇気を出して聞いてみることにした。

 「すいません、佐藤さんいますか」

 「佐藤?今いないぞ」

 「そうですか、ありがとうございました」

  なんでいないんだよこんな大事な時に。

疲れた2

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