登場人物紹介
山里菜乃葉
大企業の社長の娘として生まれ、両親から愛されたことがなく、人を信じることができなくなってしまった少女。一度自殺を試みるも、伊里也によって止められてしまう。何とか20歳まで生きた菜乃葉は野々原琴葉と出会う。琴葉に背を押され、イラストレーターとなった。21歳になった菜乃葉は琴葉を庇って通り魔(佐藤伊吹)に刺されて死んだ。その後、琴葉の書いた、「君が世界を救うなら」という小説の悪役令嬢ユリィ・セーリアに転生する。そこで琴葉や伊吹達と再会し、様々な困難に立ち向かう。
野々原琴葉
菜乃葉の親友。捨て子だった琴葉を救い、育ててくれた義母は濡れ衣を着せられて殺されてしまった。彼女は義母の親戚に引き取られるも、そこでは暴力や暴言を言われる日々。義母から言われた言葉を支えに生きてきた。大学で菜乃葉と仲良くなり、前々から書籍化の提案をされていた「君が世界を救うなら」の書籍化を決意。菜乃葉の死後は寿命まで生き、小説のヒロイン、セシリア・フィーリアに転生した。
佐藤伊吹
中学生時代の菜乃葉の親友。双子の兄の柚木を甘やかす両親に嫌気が差し、両親に向き合おうとしなくなった。魔が差した伊吹は柚木を突き飛ばし、昏睡状態にさせ、柚木と入れ替わった。その状態で菜乃葉を刺して殺した。かつての親友の菜乃葉を殺してしまった罪悪感で、その場で自首をした。その後は寿命まで生き、小説のヒーロー、イーベル・アスクレインに転生する。
佐藤柚木
伊吹の双子の兄。両親にしっかり向き合おうとしない伊吹に辛く当たる節があるが、伊吹を嫌っているわけではない。昏睡させられた後のことは語られておらず不明。小説のヒーローである、イーベル・アスクレインの兄、ギディオン・アスクレインに転生する。あまり関わりがなかった菜乃葉や伊吹、琴葉とも親交を深めていく。
山本伊里也
山里家の分家に生まれた少年。兄弟達よりも劣っていた伊里也は両親に愛想を尽かされていた。そんな伊里也は山里家の長女の菜乃葉の執事を務めていたが、菜乃葉を山里家から連れ出そうとしたことによりクビになった。その後も菜乃葉をそっと見守っていた。大人になってからは菜乃葉の所在が分からず、ニュースもまともに見てなかったため、菜乃葉の死亡については何も知らないまま寿命まで生き、小説の脇役、イアン・グリーファに転生。ユリィになった菜乃葉と再会を果たす。
山里由梨奈
菜乃葉の姉。両親に菜乃葉達と仲良くするなと言われ、菜乃葉達と仲良く遊んだことすらなかった。菜乃葉や弟達が追い詰められているのを見ていることしかできなかった自分を責め、両親に復習を果たす。寿命まで生き、ユリィの姉のリリア・セーリアに転生。関わりのなかった菜乃葉や少しだけ話したことのある琴葉達と親睦を深めていく。
天津紬
菜乃葉の大ファンで「君が世界を救うなら」の読者。最終話を読む前に病気で死んでしまった。他のことは語られておらず不明。ユリィのメイド、アエテルナ・ライトエアーに転生。菜乃葉と出会えたことをすごく喜んだ。
藤井裕翔
伊吹の親友だった少年。伊吹が東京の高校に進学した後は菜乃葉と同じ高校に通っていたが、過度ないじめを受ける菜乃葉を助けることができなかった。菜乃葉が転校した後の高校の様子などは語られておらず不明。菜乃葉達がいる世界とは別の並列世界に、カイル・シルコードとして転生。そこで並列世界からやって来た菜乃葉と再会する。関わりのなかった菜乃葉と打ち解けていく。
松谷加那
菜乃葉の高校時代の同級生。菜乃葉と同様、愛されたことがなく自暴自棄になっていた。菜乃葉が愛されていると勘違いをし、前世では目の敵にしていた。菜乃葉が転校した後のことは語られておらず不明。並列世界のセシリアに転生し、菜乃葉を殺そうとする。しかし、菜乃葉が自分に向き合ったことにより殺意はなくなる。
楓
菜乃葉が中学生時代に可愛がっていた野良猫。菜乃葉と伊吹が仲良くなるきっかけにもなった。縄張り争いで負けて、菜乃葉達に見守られて息を引き取った。並列世界のディーア・ベイルドに転生し、菜乃葉達と再会する。
柏田智樹
菜乃葉専属の運転手で数少ない菜乃葉の味方。昔から菜乃葉を気にかけており、徐々に笑顔がなくなっていく菜乃葉を心配していた。伊里也の過去が語られる際に少し様子が書かれているが、他は語られておらず不明。並列世界の小さな村の男性に転生。記憶喪失になった菜乃葉と迎えに来た伊里也と再会した。
唯斗、雪菜
菜乃葉の弟と妹。菜乃葉が幼い頃は楽しく遊んでいたが、菜乃葉が小学生に上がると、遊んでくれることもなくなった。幼かった唯斗は雪菜と共に自殺をした。そう菜乃葉達には伝えられているが、本当は両親に殺された。並列世界のアーサー・セーリアとアリス・セーリアに転生し、菜乃葉と由梨奈と再会する。
ユリィ・セーリア
小説の悪役令嬢。なぜか人生を繰り返しており、何をやっても断罪されることに絶望した。百回目の人生で菜乃葉達と出会い、自分の間違いを悟る。繰り返しの人生を終わらせることを目標としている。
セシリア・フィーリア
ユリィの幼馴染。小説のヒロイン。本編では少ししか登場しておらず、詳細は不明。小説内では心優しい少女と言われている。菜乃葉達が眠りについた後はその身を捧げ、菜乃葉達の眠りの期間を縮める。
イーベル・アスクレイン
ユリィの婚約者候補。小説ではセシリアと結ばれる人物。いい意味でも悪い意味でも単純。嫌いだと判断した者や、悪と見なした者にはかなりきつく当たる。加那に振り回され、菜乃葉に断罪された。
イアン・グリーファ
セシリアに惹かれる騎士。小説では戦争でセシリアを庇って死んでしまう。本編では全く登場しておらず、詳細は不明。小説ではとにかく正義感が強いと言われている。
ギディオン・アスクレイン
イーベルの兄。セシリアに惹かれるが、弟のために身を引く。本編では少ししか出ておらず、詳細は不明。小説内ではイーベルよりも正義感が強いと言われている。菜乃葉達が眠りについた後はセシリア同様にその身を捧げる。
イーリス・グリーファ
イアンの母。菜乃葉の家庭教師を務める。日頃はフワフワしていて優しいが、勉強や礼儀作法の話になると人が変わる。
ユーリ・セーリア
ユリィの父。菜乃葉が転生早々自害しようとするのを全力で止める。普段は優しく、穏やかだが、怒ると怖い。
ミリア・セーリア
ユリィの母。とても優しく、穏やか。菜乃葉が悪役を演じている時も怒ることはせず、菜乃葉を信じ続けた。
アーサー・セーリア、アリス・セーリア
ユリィの弟と妹。小説ではユリィにいじめられ暗殺者に自分を殺すように依頼し、自害してしまう。菜乃葉と遊ぶのがとにかく好きでよく部屋に凸って遊んでもらっている。
オーリス・クレイト
セシリアに惹かれる暗殺者。小説ではセシリアをいじめるユリィを殺し、悲しむセシリアを見て罪悪感を覚える。やがて毒を飲み自害する。本編では菜乃葉達をこれでもかと言うほど助けている。魂を見るスキルを持っており、転生者を見分けることができる。
カイル・シルコード
セシリアに惹かれる賢者。当初は菜乃葉のことを嫌っていたが、しっかり話してみると決して悪い人ではないことに気づいた。とにかく魔法や勉強が好きで、魔法などの話になると人が変わったように興奮しだす。
ディーア・ベイルド
セシリアに惹かれる精霊の愛子。怖がりで正直頭が良いとは言えない。とは言え愛子のために魔力は高く、実技の成績は高い。菜乃葉に弟を助けられた恩がある。
アルト・メイラール
セシリアに惹かれる隣国の王太子。小説ではセシリアがイーベルと両思いだと知り、国に帰ることを決意する。しかし、その馬車は山賊に襲われ、アルトは死亡する。曽祖父の形見の鍵が物語の鍵となる。本編では菜乃葉と割と仲良くしていた。
ユアン・デイス・アスクレイン
アスクレイン王国初代国王。姉のユリアン・シャール・アスクレインに裏切られ、禁呪に手を出し、魔王になってしまった。ユリアンと共に千年の時を超え、菜乃葉達に出会い心を救われた。小説では登場していない。
ユリアン・シャール・アスクレイン
ユアンの姉。敵国であるフレリア王国の王太子に拉致され、禁呪である心臓の呪縛をかけられてしまう。命令に背くことができなかったユリアンは、自分の愛した国を裏切った。千年後、ユアンを騙しフレリア王国に復習しようとするが、菜乃葉に止められ間違いに気づく。小説では登場しない。
エドウィン・アスクレイン
アスクレイン王国の国王。本編では少ししか登場しておらず、詳しいことは不明。菜乃葉がイーベルを断罪する手伝いをした。
アニエス・セレナーデ
並列世界のアルトの婚約者。アルトにタックルしたことにより、アルトに惚れられる。小説では登場しない。
シリア・モールド
ユリィの取り巻きの一人。小説でも、本編でも少ししか登場していない。
おばさん
智樹の妻で街のお菓子屋。菜乃葉が記憶喪失のときに保護していた心優しい女性。名前は明かされていない。
ジャック
智樹の息子。馬鹿なことをしてよくおばさんに怒られている。