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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

聖女が転生したらやっぱり聖女だったでも今度は無敵のパワー系聖女に生まれ変わりました

作者: 橘 英樹

聖女ってのが流行ってると聞いて……

 ここは某紛争地帯、私は某宗教の聖職者。

 弱者を守る為、助ける為に私は自ら志願してここに来た。

 劣勢にある方の医療チームに私は居た。

 人間同士が争うのは神の教えに反する。

 だが私に戦争を止める力はない、せめて傷付いた兵士を治療し、労り、神の教えを広め安息を与えられるよう、私は尽力していた。

 そんな私を盲信的だ、狂信者だのと言う声もあったが今ある諸問題を解決する方法は、神の教えを広げる他に考えつかないのでした。


 紛争は最早、消耗戦の域まで達していて医療現場も大わらわです、そんな折私の居る医療チームに敵方の捕虜が送られて来ました。

 捕虜は負傷兵でした。

 味方の負傷兵たちがいきりたちました。


「こいつが、こいつらが俺たちを俺たちの仲間を!許せねぇ」

 その場に居合わせた私はすぐ様止めに入りました。


「言葉はやがて行動になります、落ち着いて下さい」

「行動に移すんだよどけっ殺してやる!」

「やめて下さい!神の元に皆平等です、この敵の負傷兵にも適切な治療と神の教えと安寧を……」

「クソっ神の教えも不便なもんだぜ」


 既に神の教えに触れていた味方の負傷兵は引き下がってくれました、おお神に感謝します。


「すまねぇありがとうシスターあんたの名前は?俺はジョンだ」

「私はアンナ、ジョンさんと言いましたね感謝ならば神に……」


 ジョンさんや味方の負傷兵にも神の教えは徐々に浸透していっていたように思います、そんな折。


「敵襲だー!」

「ちくしょう協定違反じゃねぇか!」


「シスター、みんな逃げろ!ここは俺が説得してみる!」

「ジョンさんいけません!私も一緒に!」


「おーい!俺は味方だジョンだ!ここは休戦地帯のはず、すぐやめるんだ!」


 しかし相手は話も聞かず発砲してきました。


「ジョンさん!」


 ジョンさんが撃たれました!

 私はジョンさんの前に立ちはだかり言い放ちました。


「神の名においてお願いします、今すぐ争いをやめてください!」


 それでも敵は発砲をやめません、私も腕を撃たれました。


「シスター!シスターアンナ!」

「てめぇら許さねえよくもシスターを!」


 味方の負傷兵が戦闘態勢に入りました。


「いけません、皆さんは逃げてください私はどうなっても構いません、皆さんさえ助かれば!」


 敵兵と味方の負傷兵の間に立ち塞がり避難を指示します、が敵兵は発砲をやめません。

 私はすでにあちこち撃たれていました、頭を狙わないのは遊んででもいるのでしょうか。

 しかしこの間に味方の負傷兵が逃げてくれれば……


「シスター!おおシスターアンナいけないむしろあんただけでも生き延びてくれ!」


 味方の負傷兵たちが武器を次々捨てました、そして私を庇うように私と敵兵との間に手を上げて立ち塞がります。


「俺たちはどうなってもいい、この聖女様だけは助けてやってくれ」


 敵兵が大笑いしだしました。

 そして大虐殺が始まりました。

 銃の乱射がはじまり味方の負傷兵たちが次々倒れていきます。


「やめてください神の、神の名のもとに……」


 私もジョンも味方の負傷兵たちもおそらく全員、全員です撃ち殺されてしまいました。

 薄れいく意識の中で私は自分の無力さを嘆きました、神の教えを広める力のなさを嘆きながら死んでいきました。


 ------


 気付くと大勢の人たちに囲まれていました、いやっ違います中世風の甲冑を着た兵士たちがまさに戦いを始めようという場にそのど真ん中に私が居たのです。

 何故か体には力が漲っているのが分かりました。

 兎も角、争いは止めなくてはなりません。


「皆さん神の教えの元に争いはやめてください!」


 私の声に耳も傾けず戦闘が始まりました。


「やめてくださーい!」


 体が勝手に動きました、目にもとまらぬ素早い動きで両方の兵士に死なない程度に拳を叩き込み気絶させていきます。

 その数、数百にものぼったでしょうか全ての兵士を気絶させました。

 気絶から目が覚めた兵士は口々にこう言います


「おお聖女様、神のお導きを」


 と戦闘に参加していなかった指揮官と思われる面々が残っていました。


「くそっチャームの魔法にかかっていやがる魔女か!」


「誰が魔女か!」


 指揮官たちも殴って置きました


「おお聖女様、神のお導きを」


 よろしい!


 聞けばこの地域ではもう1000年の間戦争が続いていると言います、私はすべての兵士に愛の拳を叩き込み神の教えを浸透させ争いを終わらせました。


 するとどうでしょう悪魔が現れたのです!悪魔は言いました。


「争いは我らの糧、憎しみは我らの贄それを奪ったお前は許せん、肉体はゆうに及ばす魂までも喰らうてやる!」


 私は言い放ちました。


「やってみなさい!」


「この悪魔の軍勢、総勢666万を前にしても同じことが言えるかなハッハッハー」


 悪魔とは天使が堕天してなる者、私は666万の悪魔たちに拳を叩き込んだ、すると悪魔は天使に還り天上へと帰って行った。


 するとどうでしょう神が(私には分かりました)現れたのです!


「お前何してくれとんのじゃ!天上は天使で溢れかえっとるやないかい!多様性の尊重とか知らんのかい!もうちょい加減せい!」


 私は神にも拳を叩き込みました。


 そして世界には平和が訪れました。



ー了ー


ダメだこりゃ

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