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ある男の物語

焦る男

作者: REIZO

開演を一時間前に控え

男は、舞台衣装の用意をし始めた。

久しぶりの時代劇公演だった。


男には、時代劇での苦すぎる体験があった。


もう何年も昔、男が初めての時代劇に挑戦し

舞台上で、見事に被っていたカツラを落としてしまう

前代未聞、空前絶後、悲惨極まり無い体験だった。


ふと、その時のことが頭をよぎった。


もう二度と、あんな思いはしたくない。

いや、してはいけない。


男は、苦すぎる自らの過去を振り払い

カツラの置き場に向かった。


だがそこに、男が被るはずのカツラは無かった。

カツラ立てが、ただポツンとあるだけだった。


男は、一瞬理解に苦しんだ。

あるはずのものが、そこに無い!

何故?どういう事?


次に、焦りが襲って来た。

男は、必死に辺りを見回したが

それらしき物は、何処にも無かった。


男は、遂に楽屋着のまま通路を抜け

ロビーに出てしまった。

そこで観劇に訪れた客と出くわし

挨拶されるのを、振り切るように

関係者入口の扉を開け、中に逃げ込んだ。


そこは、真っ暗闇だった。

光を失った男は、不安と恐れと焦燥が入り交じり

思わず叫び声をあげた、、、


ところで目が覚めた。。。


よく見る類の、夢だった。


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